2008年5月26日

資本攻勢&労働日誌 2008 5・8〜5・16

週刊『前進』06頁(2344号2面4)(2008/05/26)

資本攻勢&労働日誌 2008 5・8〜5・16
 日本経団連も消費大増税方針

●雇用保険の国庫負担廃止を検討 財務省は雇用保険制度の財源の一定割合をまかなっている国庫負担を2009年度から廃止する検討に入った。(8日)
●グッドウィルとフルキャスト、日雇い派遣を大幅縮小 人材派遣大手のグッドウィル・グループは日雇いなど短期の派遣事業を大幅に縮小する方針を固めた。フルキャストも、316あった事業所を200に削減。(9日)
●外国人研修・実習、受け入れ機関の不正行為が過去最多 法務省入国管理局は、外国人研修生・実習生を受け入れた機関のうち2007年に「不正行為」があったと認定した団体は449と発表。前年の2倍で過去最多。(9日)
●残業代支払い求めコンビニ元店長提訴 管理職の肩書があるものの一般社員以上に過酷な労働条件を強いられる「名ばかり管理職」として扱われ、過重労働の末にうつ病になったとして、コンビニエンスストア「SHOP99」元店長が資本に残業代など求め提訴した。(9日)
●経団連、基礎年金「全額税方式」を提言 日本経団連は、社会保障改革に関する提言の中間取りまとめを発表した。基礎年金を保険料方式から全額を消費税で賄う「全額税方式」へ移行させることが柱。今秋にも最終提言をまとめる方針。(14日)=要旨別掲
●AOKI、全店長に残業代支給 紳士服販売大手のAOKIホールディングスが5月からすべての店長を管理職から外し、残業代を支払うように制度を変更したことが分かった。(15日)
●最低賃金引き上げの円卓会議 政府と労使の代表らが最低賃金の中長期的な方針などを議論する「成長力底上げ戦略推進円卓会議」が約5カ月ぶりに開かれた。(15日)
●就職率、大学生は過去最高 厚生労働省と文部科学省は今春卒業した大学生の就職率と高校生の内定率を公表した。大学生は96.9%(前年比0.6ポイント高)で4年連続で上がり96年度の調査開始以降の最高値を更新。また高校生は厚労省調べで97.1%(同0.4ポイント高)、文科省調査でも94.7%(同0.8ポイント高)でともに6年連続で上昇した。(16日)
●インドネシア人看護師など受け入れ機関の募集を開始 日本とインドネシアの経済連携協定(EPA)が参院本会議で可決、承認された。あっせん機関の国際厚生事業団が、インドネシア人看護師・介護福祉士候補者の受け入れ機関の募集を開始した。(16日)
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 日本経団連、社会保障制度改革・中間とりまとめ(概要)
 日本経団連の社会保障制度改革案は、「人口構造の大変化」「危機的な財政状況」「社会保障給付の非効率」などを理由に、基礎年金や高齢者医療、介護について、社会保険料負担から税負担(公費負担)へシフトしていく方針を打ち出した。
 「財政健全化、税制抜本改革との整合的な改革」などと言って「税制の抜本改革にあたっては、社会保障費用を賄うために、消費税で対応すべき」と、税負担の財源は消費税で賄うことを明確にしたのが特徴。ただし、引き上げ幅は明記しなかった。
 この報告を受け、御手洗会長は19日に消費税大幅引き上げ発言を行った。