2008年5月26日

ライフサイクル発動を絶対許すな スト配置し強制配転阻む 動労千葉 “緒戦の大きな勝利”

週刊『前進』06頁(2344号2面1)(2008/05/26)

ライフサイクル発動を絶対許すな
 スト配置し強制配転阻む
 動労千葉 “緒戦の大きな勝利”

 JR東日本が6月1日から発令しようとしている「ライフサイクル」(=運転士の駅への強制配転)をめぐって5月21日、配転の事前通知が強行された。
 動労千葉は機関紙「日刊動労千葉」(5月22日付)で、ライフサイクル強行を激しく弾劾し、「何年かかろうがライフサイクル制度そのものを粉砕するまで全力で闘いぬく」と宣言した。同時に「組織の総力をあげた臨戦体制をとって闘いを展開し、当面の獲得課題であった(動労千葉組合員)滝君の駅への不当配転を阻止するという緒戦における大きな勝利をかちとった」と総括し、いったん闘争体制を集約した。これはものすごい勝利だ! 闘えば必ず勝てるということだ。

 第1章 絶対反対の勝利

 動労千葉は同紙で、この勝利を以下の三つの点から総括している。
 第一に、この勝利を切り開いた力は「攻撃の矛盾を徹底的に突いた絶対反対の全組合員をあげた闘い」だとしている。
 動労千葉は3月14日に春闘第1波ストを打ちぬいて以降、数カ月間にわたっていつでもストライキに入れる万全の闘争体制を全支部で堅持して闘いぬいた。この闘争体制を背景に、説明会への抗議・追及、団交の強化、顧問弁護団との法的検討を重ねてきた。そして何よりも、職場において現場長への徹底追及と怒りの組織化に総力をあげた。その最先頭に立った当該の滝君は、当局と徹底非和解で渡り合った。

 第2章 敵の矛盾を突く

 第二に動労千葉は、この勝利は「シニア制度以来7年間にわたる『第二の分割・民営化攻撃』との闘いの成果でもある」と提起している。
 JR東日本本社はこの間の団交で、「(ライフサイクルに関する)労働協約を締結していない労働組合には、協約の効力は及ばない」と動労千葉に回答せざるをえなかった。当局はあくまで「協約の有無と関係なく、通常の異動としてやる」と強弁し、動労千葉組合員にも異動を発令できるとしているが、あまりに矛盾に満ちている。それならなぜ、他労組と協約を結ぶ必要があったのか。
 業務外注化とセットになったシニア制度を開始した当時、当局は「少数組合の団体交渉権を尊重しなければならないから」などとうそぶいて、協約の妥結を拒否した動労千葉の組合員の再雇用を拒否して首を切ったのだ。こんな理不尽な暴挙を重ねてきたことが、ライフサイクルでJR資本にはね返ってきたのだ。
 とことん原則を貫いてきた動労千葉の闘いが、矛盾だらけの敵の攻撃を突き崩したのである。

 第3章 職場の団結の力

 第三に動労千葉は、この勝利は「平成採の仲間をはじめ、職場の怒りの声を全力で組織したことによってかちとられた。労働者の力は職場の団結にこそある」と総括している。そして、「何よりも大きな成果は、数カ月間に及ぶ闘いによって、この攻撃が無理を押し通すがゆえに矛盾に満ちたものであり、職場から絶対反対の声を組織して立ち上がれば必ず粉砕できるという展望をつかみとったことだ」としていることが重要だ。
 JR資本は、ライフサイクルへの青年労働者の怒りがあまりに激しいがゆえに、東労組を始めとする体制内労組の屈服=「労使合意」を取り付け、さらに運転士一人ひとりを呼び出して「配転承諾書(面談調書)」まで書かせた。そこまでやらなければライフサイクルを発動できなかった。青年労働者の反乱の予兆に恐怖し、追いつめられているのは資本の側だ。
 ライフサイクル発動は、JR体制打倒闘争の開始のゴングだ! 今すぐ平成採の労働者に動労千葉の勝利を持ち込もう。ライフサイクル粉砕まで徹底的に闘おう。