2008年5月19日

1カ月での雇い止めは認めない! 使い捨ての職場を変えるため俺と一緒にたたかおう! 仙台・S郵便局 A

週刊『前進』06頁(2343号3面2)(2008/05/19)

1カ月での雇い止めは認めない!
 使い捨ての職場を変えるため俺と一緒にたたかおう!
 仙台・S郵便局 A

 仙台市S郵便局の青年労働者Aさんのビラを紹介します。Aさんは突然の雇い止め通告に対し、仲間とともに「使い捨ては許さない」と立ち上がっている。(編集局)

● 何が「こちらの判断で」だ! 簡単にヒトの首を切れると思うな!

 4月28日、第三集配課長に呼び出され、「4月での雇い止め」が通告された。 理由を聞いても「こちらが判断したことだ」の一点張り。いくら聞いても淡々と「君に話す必要はない」と繰り返すだけだった。「大変だけど」とか社交辞令すらない。
 俺(おれ)はいったい何のために走ったんだ? 何のために地図を覚えたんだ? ずっと働くからじゃないのか? 雨風がキツイ日も仕事だからと我慢して配達し、それでも住民が「ありがとう。風邪ひかないでねー」とあたたかい言葉をかけてくれること、子どもたちの笑顔を見ることにささやかな幸せを感じていたし、人の幸せをつなぐ仕事に誇りだって持っていた。一言で壊すなよ! うちに帰ったら喪失感で涙が止まらなくなった。こんな人を人間扱いしない、使い捨てにするあり方は絶対許せない。誰にもこんな悲しい思いをさせたくない。泣き寝入りなんかできない。一歩も引けないと思った。引いたら常識になってしまう。こんな悲しさがそのままで、世の中当たり前に回ってたまるかよ。
 4月30日朝、職場の人たち全員に、自分の許せないという気持ちを書いたチラシを渡した。受け取ってくれた人は皆、「うそー!」「一カ月で雇い止めなんて聞いたことない」と驚き、「ふざけるなよ」と怒ってくれた。
 俺は、どうしても我慢がならなかったので、朝礼の場で課長を追及した。「課長はみんなの前で理由を説明しろ」「雇い止めは絶対認められない。撤回しろ」「俺たちを人間扱いしていないんじゃないのか?」「こんなことがまかり通ったら、ここにいるみんなだって理由なしにいつでもクビになるということじゃないか?」
 課長も、ほかの幹部たちも誰も答えられない。「理由は言っただろう。こちらの判断だ」と、課長が繰り返すのみだ。ふざけるな。
 こんな状況の中で、どうして「最後」とされている日の仕事ができるだろうか? 俺は追及を続けたいこともあり、「今日は仕事はできない。抗議してストライキをする」とみんなの前で課長に宣言して、班のみんなに「すいません。今日はご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします」と謝った。「おう、まかせとけ!」と言ってくれて救われた。
 他の課の仲間が「俺もこんな状況じゃ働けない。一緒に抗議する」と欠勤届を出し、友達も休日を返上して一日中、抗議行動に立ち上がってくれた。周りで聞いていた人たちも「負けるな」と肩をたたいて激励してくれたり、課長に食ってかかって抗議してくれたことがすごくうれしかった。だからやりぬけた。

●仕方ないを変えよう! 使い捨てにされる常識はひっくり返したい!

 課長たちを追及しても、誠実な対応はまったくなかった。「経営上の秘密だ」「はじめから30日のバイトのつもりで雇っている(↓ワーキンにも書いてないぞ! そんなんで誰が来るか!)」「(雇い止め通知書の要求に対し)口答で十分」「(具体的理由を)教える必要はない」と人をなめた対応しかしなかった。
 人のクビを切る重さをまったく理解していない。それまで積み上げてきたものすべてをぶち壊すことであり、それで首をつる人だっているだろう。いつクビになるかもしれない環境で、捨てられないようにおびえながら仕事をしろっていうのか? 捨てられたくなければもっとボロボロになれってことか? ボロボロになったら捨てるのか? 
 俺たちはモノじゃない。生きてるんだ。使い捨てにされてたまるか!
 どんなに情に訴えかけても、説明しても管理職たちは反応しなかった。あまりに慣れすぎていて、何も感じないのだと分かった。俺たち労働者を使い捨てにするのが常識になっている。こんな常識をひっくり返したい!

●局長の口癖は「やめろ! やめさせろ!」

 仕事が終わった後に、職場の人たちが、話を聞きに来てくれてうれしかった。
 みんな怒っていた。「あいつらまたやりやがった」「友達も昔、前日に言われ雇い止めにされた」「局長の口癖は『やめろ』『やめさせろ』だ。どうかしている」
 「今日の俺の解雇」が「明日の我が身」どころか、「昨日の我が身」「おとといの友達」だったことが分かった。許せないと思った。俺は明日もあさっても職場に行って抗議しようと覚悟を決めた。

●門前行動に集まろう! 俺たち労働者は団結すれば勝てる!

 5月1日から門前通勤・抗議行動を始めた。職場や周りの友達が一緒にプラカードを立ってくれて、勇気が出る。他の郵便局の人も話を聞いて駆けつけてくれている。バイクで出勤する仲間、配達に出かける仲間が「がんばれよ」「負けるなよ」と声をかけてくれてすごい感激する。なぜか楽しい。
 管理職が勢ぞろいして監視しているが、あいつらは反乱が起こることに恐怖しているんだ。びびっているんだ。なぜならば、職場を動かしているのは俺たち労働者だからだ。みんなで団結して一斉にストライキでもすれば、管理職はあわてふためいて俺たちの言うことを聞くしかないからだ。一人の首切りだってできないし、局長だって追い出せるんだ!
 必要なのは労働組合がたたかう組織になることだ。たたかわないなら労働者の敵だ!
 皆さん。一緒に門前に立ってください。行動を共にしてください。職場の不満、意見をメールに寄せてください。共にたたかいましょう。