「ぶっ飛ばせるぞ!改憲」集会 《攻めの改憲阻止》で団結 恒久法・憲法審査会粉砕へ
「ぶっ飛ばせるぞ!改憲」集会
《攻めの改憲阻止》で団結
恒久法・憲法審査会粉砕へ
5月2日、飯田橋の東京しごとセンターで開かれた「ぶっとばせるぞ!改憲—国益と排外に憲法は屈するのか—」集会に242人の労働者、学生、市民が集まり、改憲阻止へ団結を固めた。
司会の福祉労働者連帯ユニオンの女性労働者が「天皇で始まる現憲法は労働者人民のために作られたものではない。そのもとで労働者人民を支配しきれなくなった政府や資本家が自分たちに都合のよい憲法に変えようとしている。これが改憲攻撃。だから今日の集会を『攻めの改憲阻止集会』としたい。労働運動を徹底的にやり、改憲を阻止しよう」と呼びかけて開会。「戦後50年を問う8・15労働者・市民のつどい実行委員会」代表の葉山岳夫弁護士が主催者あいさつで「改憲クーデターは、労働者階級を中心とした攻めの改憲阻止闘争、革命運動によって初めて粉砕できる。最末期帝国主義の新自由主義を打倒する闘いが改憲阻止闘争に勝利する道」と確信を明らかにした。
まず平和遺族会全国連絡会代表の西川重則さんが国会報告。「福田首相は海外派兵恒久法を可及的速やかに成立させると言った。石破防衛相は06年に『派遣』ではなく『派兵』とする法案を作った。武力行使の意図は明白だ。国民投票法に基づく憲法審査会は実質審議をしていないが、楽観できない」と警鐘を鳴らし、徹底学習と論理構築、労働運動との連帯、国際連帯を訴えた。
次に、うないネット・コザ代表の桑江テル子さん。「9・29県民大会12万人の怒りは『軍命』削除による『強制集団死』の史実改竄(かいざん)への危機感の表れ。改竄は広島・長崎への原爆、沖縄地上戦、南京大虐殺、従軍慰安婦はなかったと言うのと同根」と断罪。また「3・23県民大会6千人の怒りは、日米安保・地位協定のもとで基地から派生する事件・事故、人権否定が95年県民大会以後も減らないことへの怒り」と、イラク戦争下の基地強化の現実を暴き、「改憲を止め、戦争を前提にしない世界をつくろう」と語った。
憲法と人権の日弁連をめざす会代表の高山俊吉弁護士が講演。2月の日弁連会長選を「権力や資本と対決する絶対反対派であるがゆえに勝利に迫ることができた」と総括。「弁護士激増政策のもとで食っていけない若手弁護士が団結を固めて立ち上がった。『司法への市民参加』と称して国家統治・権力行使に動員・徴用して隣人を支配させる裁判員制度は、ナチス政策と同じ。憲法9条2項削除は再び戦争をやるという宣言。イラク、インド洋派兵がすでに改憲。これに立ち向かう攻めの改憲阻止闘争を。皆が改憲阻止の先頭に立とう」と提起した。
ここで会場からの発言。東京の自治体労働者、相模原市で裁判員制度反対を闘う市民、百万人署名運動を担う労働者、法政大学の学生らが闘いの実践を生き生きと意見表明した。
さらに動労千葉の田中康宏委員長と「日の丸・君が代」不起立で闘う教育労働者の河原井純子さんが発言した。田中委員長は、国際港湾倉庫労組(ILWU)がメーデーで米西海岸の全港湾を封鎖するイラク反戦行動に決起したことを紹介、全世界に鳴り渡る「怒りの交響曲」と連帯し、労働運動を再生させれば改憲を阻止できると語った。河原井さんは「君が代」不起立を改憲阻止、改悪教育基本法現実化阻止の闘いとして位置づけ、若者と共闘の輪を広げていきたいと述べた。
鈴木達夫弁護士が「秋は海外派兵恒久法と憲法審査会始動が焦点。支配階級は改憲と戦争、団結破壊しかない。労働者人民が生きていけないこの社会、若者の希望は戦争ではなく革命だ。ここが改憲阻止闘争の核心だ」とまとめを提起した。
(本紙・川口信夫)