資本攻勢&労働日誌 2008
資本攻勢&労働日誌 2008
4・12〜5・1
松下PDP裁判で労働者勝利
●賃上げ実質0.91%に低下 日本経済新聞社のまとめだと、主要企業の賃上げ率は1.91%。物価上昇分を差し引いた実質賃上げ率は0.91%と前の年に比べて 0.82ポイント低下した。(4月12日)
●3大都市圏のパートの平均時給、944円 リクルートは3月のアルバイト・パートの募集時平均時給をまとめた調査結果を発表、3大都市圏(首都圏、関西、東海)の平均時給は944円で、前月より2円減少した。(14日)
●終身雇用、9割近くが賛成 独立行政法人労働政策研究・研修機構の調査によると、日本型雇用慣行を支持する勤労者の割合が高まり、9割近くが「終身雇用」に賛成。「年功賃金」も7割以上が支持している。(21日)
●教員の超勤100時間超に支払い命令
京都市教職員組合の組合員9人が過重な超過勤務の是正を求めていた裁判で京都地裁は月100時間を超える超過勤務について安全配慮義務違反があったとして、京都市に慰謝料支払いを命じる判決を出した。(23日)
●日本電産社長が「休みたいならやめればいい」と暴言 日本電産の永守社長は記者会見で「たっぷり休んで、結果的に会社が傾いて人員整理するのでは意味がない」と発言。(23日)
●松下プラズマディスプレイの偽装請負で労働者勝利 大阪高裁は、松下PDP偽装請負事件で、労働者の請求を否定した1審判決を覆す画期的な勝利判決を出した。(24日)=要旨別掲
●連合メーデー、中央大会に4万5千人 連合や連合東京などでつくる実行委員会主催のメーデー中央大会が東京の代々木公園で開かれ約4万5千人が参加した。(26日)
●07年度の完全失業率3.8%、5年連続低下 総務省統計局が公表した労働力調査速報によると、07年度平均の完全失業率は3.8%と、5年連続の低下となった。一方、3月の完全失業率は前月比0.1ポイント低下の3.8%となった。厚生労働省が発表した一般職業紹介状況によると、3月の有効求人倍率は0.95倍と前月を0.02ポイント下回った。(30日)
●日比谷メーデーに1万2千人 日比谷メーデー(全労協などの実行委主催)が東京の日比谷公園で開かれ、1万2千人が参加した。(5月1日)
●全労連メーデー中央式典に4万4千人 全労連などでつくる実行委員会主催の中央メーデー式典が、東京の代々木公園で開かれ、約4万4千人が参加した。(1日)
松下PDP裁判勝利判決の要旨
偽装請負を告発した吉岡力さんが、期間工として直接雇用された後に雇い止めにされたのは違法と訴えていた裁判での勝利判決の要旨は以下の通り。
判決は、業務請負契約であるのに松下PDP社が吉岡さんを指揮命令していたとして、労働者派遣法違反の「労働者供給事業というべき」と指摘。
請負会社と吉岡さんとの雇用契約は「無効」で、松下PDP社との間に実質的に労働契約があったものとみなす「黙示の労働契約の成立」を認定。
配転前の業務は臨時的なものではなく現在も継続して存在することを指摘。雇い止めは「更新拒絶の乱用として許されない」と判断。