2008年5月12日

国際連帯の力でサミット粉砕を 4大産別決戦を全力で闘い職場から6・29代々木公園へ

週刊『前進』06頁(2342号1面1)(2008/05/12)

国際連帯の力でサミット粉砕を
 4大産別決戦を全力で闘い職場から6・29代々木公園へ
 5・15沖縄闘争(5月18日県民大会)に立とう

 「労働運動の力で革命をやろう!」が、全世界で合言葉になりつつある。5月1日、米西海岸メーデーストの各会場でイラクの港湾一般労組からのメッセージが轟(とどろ)いた。「労働者だけが良い世界をつくることができるということにわれわれは確信を持っており、あなた方の行動はその実例であり、証左です。労働運動こそが政治の現状を人類の利益のために変えることのできる社会の中で唯一の要素です。国際連帯万歳!」と。こうして今や、新自由主義攻撃は全世界で「墓掘り人」を生み出すものに転化した。白熱的職場実践を土台に、5月沖縄闘争からサミット決戦に攻め上ろう。

 第1章 サミット決戦をこじ開ける4〜5月闘争

 4〜5月闘争は、3・16イラク反戦5周年の全世界一斉デモを頂点とする1〜3月決戦の圧倒的勝利と階級的確信のもとで、さらなる路線的深化をかちとりつつ、全面的に闘い抜かれている。
 4月26日、尼崎駅北口広場は、全国から駆けつけた560人の労働者・学生と、参加したり注視する地元住民の熱気で埋まった。107人を虐殺した事故現場は今なお生々しく参加者の胸をさし、デモ隊のこみ上げる怒りが爆発した。
 集会では、動労千葉・田中康宏委員長の開会宣言を始めとして、国労5・27臨大闘争弾圧被告や、国鉄1047名解雇撤回闘争の当該とその家族が立って発言した。
 登壇した4大産別の労働者は、国鉄分割・民営化攻撃は過去のことではなく、6月1日からの導入強行が狙われているJR職場でのライフサイクルを始め、まさに現在の攻撃であることをはっきりと強調した。さらにそれは国鉄だけではなく、4大産別を先頭に全職場での激突になっていることを明らかにした。
 さらにこの前日の25日には、法大キャンパスで、当局の厳戒態勢が逆に学生の怒りに火をつけ、1000人集会が圧倒的にぶち抜かれた。
 そして職場実践をふまえた08年メーデー闘争、「5・2ぶっ飛ばせるぞ!改憲」集会、5・3全国での街頭行動、4〜5月入管闘争などが、サミット粉砕決戦の一環として闘い抜かれた。

 第2章 米・イラクの労働者が連帯ストで港湾封鎖

 5月1日、「イラク戦争当事国」アメリカのILWU(国際港湾倉庫労組)とイラクGUPWI(イラク港湾一般労働組合)がともに連帯声明を出して港を封鎖し、米からのイラクへの軍需物資輸送を阻止する一方、イラクからの石油搬出も阻止するという、世界革命の原基とも言うべき、肌に粟立つほどのすさまじい闘いが実現した。
 米西海岸の29の全港湾と、イラク最大の港・ウム・カスル港などが、ストで閉鎖されたのだ。
 韓国・民主労総はメーデーで「6〜7月にゼネストを含めた総力闘争」を宣言して闘い抜き、2日も3日も、ソウルでは数万人規模の集会が爆発・高揚している。インドの首都・ニューデリーでも4月24〜25日ゼネストが実現した。
 イギリスでは公共部門の40万人がストに入った。4月24日、8000の学校が閉鎖ないし部分閉鎖となり、27〜28日は精油所ストで、石油・ガスの4割の供給が止まった。さらに、フランスの教育労働者と5万人の高校生の決起、マルセイユ港24時間スト、ドイツ郵便労働者らのストライキ、スウェーデン医療・福祉労働者10万人スト。またロシアではモスクワ鉄道ストや鉱山ストが続き、イスラエルでも昨年、のべ250万人がストに立っている。
 そしてまた、帝国主義の新自由主義攻撃に対決して、ホンジュラス、メキシコ、ギニア、モーリタニア、セネガル、ウズベキスタン、イエメン、エジプト、パキスタン、バングラデシュなどで、食糧暴動が爆発している。本紙前号(春季特別号)で明らかなように、「史上3度目の革命期」が到来しているのだ。
 こうして今や、到来した革命情勢を現実の革命に転化する階級的路線こそが、全世界で焦眉(しょうび)の課題になっているのだ。

 第3章 ライフサイクル深度化攻撃を粉砕しよう

 4・26尼崎闘争を圧倒的にぶち抜いて明らかになったように、革命が問題になっているからこそ、国鉄・教労・全逓・自治体の4大産別の労働運動が労働運動全体の攻防を決する情勢なのだ。
 動労千葉は、ライフサイクル深度化の6月実施に対して、5・8総決起集会をかちとりストを構え闘っている。全逓の東京中郵廃局攻撃粉砕の4・21集会・デモは、超勤拒否と一体の闘いとして重大な勝利を切り開いた。自治体での人事評価制度導入と、教労での査定給導入は、新たな勤評攻撃そのものである。
 だがそこで、われわれが絶対反対で闘う階級の指導部として立つなら、敵のこれらの攻撃は逆に、職場に労働者の団結を拡大する大チャンスに転化するのである。
 こうして、現在のすべての階級情勢が革共同に、革命情勢にみあった党的な団結と階級的団結を迫っているのだ。
 階級情勢を切り開いているものは何か? それは動労千葉労働運動の革命的な魂である団結論を、今日的に階級的団結論として継承・発展させ、自らの武器としてみがいてきた青年労働者・学生の登場である。それは、資本や当局を一瞬でもなすすべがない状態にたたき込む迫力をもって闘われている。
 ここにおいて、すでにこれまでの70年闘争以来の地平は、ついに正しくも乗りこえられていることをはっきりさせて、この決起に続くことが決定的に求められている。
 この2年間で約60人の不当逮捕と、それ以上の処分攻撃を、まったく恐れず、奪還を自己目的とせずに、ただただ団結の強化・拡大を目的にして闘おうとするこの決起は、まさに階級性の徹底的な純化と、一個の「プロ独」思想をもって闘われているのだ。
 階級的団結とはあいまいなフワッとしたものではなく、「理論的な学習」や「承認」の問題でもない。今まさに、プロレタリア革命の現実的達成の土台である地区党の変革、「職場に階級的団結をつくり出すことに一切をかける」「どんな弾圧や反動、孤立もはね返す血の通った団結」、そのための団結体としての地区党の変革が求められているのだ。
 われわれは団結を、11月労働者集会—日韓米の国際連帯の発展の中で確信したが、この地平は今や動労千葉労働運動から学んだ米ILWUとイラクの労働組合との共同闘争にまで発展している。このことの中に、イラク侵略戦争阻止と米・イラクの労働者階級解放の道筋が、鮮やかに示されているではないか。
 さらに今、イスラエルでの労働運動さえも激発している。これが階級の力というものだ。 
 他方で、この階級的団結論の対極をなすのが、血債主義・糾弾主義だ。その行き着いた果ての無残な姿が、部落解放同盟全国連を私物化する旧与田派残党と塩川一派がしがみついている「広島事件」のデッチあげであり、「部落差別なき差別糾弾闘争」である。
 全国連一部指導部の変質と転向を断じて許さずに西郡住宅闘争を先頭に革命的部落解放闘争が開始され、部落解放・日帝打倒、プロレタリア革命の炎が赤々と燃えている。この闘いと連帯し、決意も新たに5・23狭山闘争に総決起しよう。

 第4章 米-本土-沖縄労働者の国境越えた団結で

 今年の5・15沖縄闘争(5・18県民大会)は、新たな沖縄闘争の段階を画するものである。昨年の9・29県民大会の12万人決起に対する日帝の巻き返し策動を跳ね返し、青年労働者を軸とした3・16闘争は、本土と沖縄の分断をうち破り、階級的労働運動路線のもとに革命の火薬庫として沖縄闘争の爆発をかちとる闘いの前進を示した。
 そして、このような闘いの前進の要をなしているものこそ、動労千葉労働運動であり、それに学んだ実践である。
 沖縄の歴史は、まさに労働運動の歴史である(『労働者の力で沖縄を奪還しよう』)。今まさに沖縄の青年労働者を先頭とした闘いは、全国の最前線的な真剣な討論と実践をもって、70年安保・沖縄闘争で直面した課題を、勝利の路線でこじ開けつつあるのだ。
 この仲間たちと肩を組んで闘わずにいられようか! その団結の環を断ち切ろうとする「軍事監獄」の現実を、どうして許せようか!
 5・15闘争は「沖縄差別への償い」の闘いではない。イラク戦争や改憲攻撃、増税や食料値上げから環境破壊まで、帝国主義が地球を食い荒らし破壊するのを支え、われわれに賃下げ・リストラや退学処分を押しつける最後の仕組みこそ、沖縄基地を始めとした国家の暴力装置である。
 しかし、そんなものは本土と沖縄の労働者が団結して立ち上がれば吹っ飛ばせる。それこそ日帝打倒の革命に直結し、米帝の世界支配を崩壊の危機にたたき込み、世界革命を切り開く道だ。
 「革命をやりたい」という自らの欲求として、5・15沖縄闘争に職場からの決起を訴え、現地結集を実現しよう。
 アメリカ—日本本土—沖縄労働者の、国境を越えた団結で、沖縄基地を撤去しよう。辺野古新基地建設を阻止しよう。そしてここから6〜7月サミット粉砕決戦に攻め上ろう。