2008年4月28日

3・9-16弾圧粉砕 勝利の教訓 6人逮捕に怒りが爆発し職場と地域で団結を拡大 高尾 都

週刊『前進』10頁(2341号5面1)(2008/04/28)

3・9-16弾圧粉砕 勝利の教訓
 6人逮捕に怒りが爆発し職場と地域で団結を拡大
 高尾 都

 3月9日の国際婦人デー集会後のデモ(池袋)、そして3・16イラク反戦・全世界一斉デモ(渋谷)において、それぞれ2人、4人の青年労働者が不当逮捕された。この大弾圧に対して、私たちは怒りをバネに反撃に立ち、地域と職場の団結を圧倒的に強化・拡大し、反弾圧闘争の画期的な飛躍をかちとった。その大勝利の教訓と総括を、以下提起したい。

 第1章 仲間の力は私の力 私の力は仲間の力

 世界中の労働者があらゆる地で闘いを開始している。彼らは全員、欲している。「世界中の労働者とあらゆる分断の壁をもぶっ壊してつながりたい、団結したい、労働者階級としてひとつになりたい!」と。世界は革命情勢だ! そのことを11月集会が体現している。
 闘いを開始し、仲間ができ、団結すればすぐさま分かる。仲間の力は私の力、私の力は仲間の力、団結して得た力(奪い返した力)は百万馬力だ、と。08年3月イラク反戦で全世界の労働者が一斉にデモとストで闘って団結した。だからますます団結したいと欲する。団結欲が高まる。
 資本家どもは恐怖する。弾圧せざるを得ない。資本家自らが「減給処分だ、停職だ、解雇だ」と弾圧する。御用組合を使って「組合員権停止だ、組合除名だ」と弾圧する。警察権力を使って「武装機動隊だ、逮捕だ」と弾圧する。国家権力(裁判)を使って「反動判決だ、無期懲役だ、死刑だ!」と弾圧する。
 残念だったな、資本家諸君! われわれ労働者は、弾圧のお陰で団結を拡大した! 団結はガンガンに強まった! 自分たちの切り開いている闘いの大きさを自覚して、ますます階級的に路線を純化した! 「弾圧は団結の糧でしかない」とはっきりさせる闘いをやり抜いた!
 これが6人の不当逮捕を出した3・9—3・16弾圧に対する闘いで切り開いた地平だ! しかも08年前半の前半で!

 第2章 「労働運動の力で革命を」への恐怖

 資本家どもは、昨年11・4労働者集会における解放的なデモに、そして「労働運動の力で革命をやろう」という世界の労働者が切り開いた地平に恐怖したのだ。
 新自由主義攻撃の始まりの国鉄分割・民営化攻撃において、いまだに国家は負け続けている。動労千葉が路線を曲げずに闘い続けているからだ。いや、闘い続けているどころではない。1047名解雇撤回を唯一貫き、現場で実力闘争をやりとおして団結を固め、組織拡大を実現し、あらゆるところ(世界規模!)で「動労千葉のように闘おう!」という労働者、労働組合が出現して闘いを爆発させているのだ!
 そして「動労千葉のように闘おう」という青年労働者が3・9池袋では先頭に立ち、3・16渋谷ではスクラムを組んでデモをした。国家権力に対して非妥協・非和解の労働者の団結を示した。資本家・国家権力は、この青年労働者の組織性、団結で奪い返した力の発揮(暴力性)に震え上がったのだ。サミット厳戒態勢の目的は労働運動つぶしであることがはっきりした。

 第3章 労働者見くびるな弾圧は団結の糧だ

 不当逮捕でビビって闘いをやめるとでも思っているのか!? なめるな! 私たちは「クビにするぞ」「組合除名にするぞ」の恫喝に、「やれるものならやってみろ、私は闘いをやめない!」と言い切って闘いを貫ける団結をつくってきた労働者たちだ。だからこそ団結を拡大し、強化してきた革命家だ。逮捕であろうと、裁判であろうと、職場での階級的労働運動への処分に対する闘いの教訓と同様だ。弾圧を団結の糧にする核心は、「処分回避を目的化しない」ことだ。
 3・9—3・16弾圧粉砕闘争は、不当逮捕された仲間の奪還を目的化しない奪還闘争だった。団結のためだけに弾圧を利用し尽くすという立場にみじんの揺らぎなく立ちきる闘争だったのだ。
 何のために利用しつくしたか。
 一つは、職場闘争の路線を階級的に純化するために弾圧を利用し尽くした。資本と非和解で闘う路線が、どれだけ資本家を追い詰める強さを持っているかをはっきりさせた。
 どれだけ不当な逮捕か、警察がどれだけデッチあげて「罪」をつくったかを職場ではっきりさせても、労働者は大して空気は入らない。逮捕された労働者の罪は「公務執行妨害」「公安条例違反」などというちゃちな罪ではなく、「革命扇動罪」であり、「団結組織罪」という立派な罪だということに空気が入る。しかも、逮捕された労働者が元気に完黙・非転向で闘っていたら、職場の労働者が弱気になるわけがない。
 二つは、細胞建設のために弾圧を利用し尽くした。革命家が生まれる闘いだ。この闘いで立ち上がった労働者は、不当逮捕直後から、ただちに職場の枠を越えて労働者・革命家とともに闘いを組織した。党と階級が一体で闘った。党の存在抜きにこの闘いの爆発はないことが自然であたり前であるという闘争に立ち上がったのだ。
 職場の仲間の逮捕に対して、逮捕直後には「私を逮捕せずに残したことを警察に後悔させてやる!」と言った労働者が、逮捕から数日後には、この闘いをとおして完全に革命家としてぶっ立ち、「悪いけどもう少し捕まっていて欲しい。そしたらもっとこの弾圧で職場闘争ができるし、もっとたくさんの人が立ち上がる!」と言い出した。完全に弾圧の意図を粉砕しきった。
 三つは、地区党建設のために弾圧を利用し尽くした。「革命扇動罪」逮捕を職場闘争で跳ね返す闘いは、地区党が労働者党として、革命党としての路線を純化して団結していなければやりきれない。地区党が団結していなくて、どうして職場に革命家として登場できようか! どうして処分を恐れず、「6人のように闘おう」とみんなで腹をくくれるか!
 この弾圧を、現場での資本・国家との非和解を貫く闘いとして必死に実践した労働者が、真に階級的労働運動路線で武装し団結した地区党を欲し、細胞自らが地区党を再建・建設したのだ。
 地区党の団結なしに職場で勝負できないし、革命家がどれだけ生まれるかによって闘いの爆発の大きさも決まる。職場闘争の階級性、細胞建設、地区党建設は、弾圧を糧に完全に一体のものとして強化・純化された。

 第4章 力の均衡ぶち壊し革命へ次の一歩を

 弾圧はこれからますます起きるだろう。あらゆるところで弾圧がある。つまり「あらゆるところにチャンスが起きる」ということだ。ありとあらゆる場所で動労千葉のような闘いを激化させているからだ。
 こんな弾圧を糧にして、団結を強化し、路線をはっきりさせ、さらに大きな一歩を進める。さらに大きな一歩とは、「さらに資本家どもが黙って見ていられなくなる闘い」ということだ。
 弾圧に対して、資本家が「今日のところはこれくらいにしておいてやろう」という感じになった時に、こちらも一瞬「つぶす—つぶれない」の関係で均衡を取りそうになってしまう。そこをさらに大きく左に一歩、革命側に一歩進む。これが私たちの闘いだ。
 だから弾圧に対する闘いは、「さらに弾圧せざるを得ない」くらい革命的に一歩踏み出すということだ!
 逆に、弾圧されないように資本家・国家権力と折り合いをつける体制内労働組合は、新自由主義政策のもとで産業報国会化しているではないか!今や資本・国家と折り合いをつけない「非和解・非妥協」の闘いで団結を拡大・強化しているのは、革共同の階級的労働運動の路線だけだ。
 産業報国会化した御用組合をぶっ飛ばして、労働者が権力をとる動労千葉型労働運動を爆発させて、国家権力も黙って見ていられなくなる闘いを日本中で、世界中で巻き起こそう!
 6人のように、法大弾圧の内田君のように、富山大のA君のように、星野文昭さんのように闘おう!