2008年4月14日

奴隷の鎖を引きちぎり革命やろう 医療福祉労働者委員会の結成宣言

週刊『前進』06頁(2339号4面1)(2008/04/14)

奴隷の鎖を引きちぎり革命やろう
 医療福祉労働者委員会の結成宣言
 「労働者はひとつ」「資本とは非和解」を貫き団結つくろう
 

 医療福祉産別で働く労働者は、職場・生産点である医療福祉現場での階級的労働運動の必死の実践をとおして、真に労働者の党を心の底から必要とし、ついに革共同に医療福祉労働者委員会を立ち上げるにいたりました!  革共同医療福祉労働者委員会は、“労働者はひとつ”“資本とは非和解”の「階級的団結」をつくり、この闘いの中で時代と場所をこえて培われ続けているマルクス主義の階級的英知を、全労働者の自己解放の武器としてうちきたえます!
 

 第1章 「6人のように闘おう」と決起して弾圧に勝利

 私たちは、医療福祉労働者委員会を結成した力で、3・16へ一丸となって向かいました。階級的労働運動の前進に恐怖した国家権力は、3・9国際婦人デーのデモで2人、3・16全世界一斉デモでは4人の青年労働者を不当逮捕した! スクラムデモの団結が警察権力を震え上がらせ、東京・渋谷で青年労働者=労働組合運動指導部を1千名もの警察権力を動員して襲いかかって逮捕する、前代未聞の大弾圧を行ったのです! 渋谷は労働者の怒りで包まれ一時騒乱状況となり、マスコミには「過激派労働組合の登場」という文字が躍りました。
 上等だ! 「暴力と分断で私たちの団結が破壊できると思ったら大間違いだ。私を逮捕しなかったことを後悔させてやる!」――青年労働者の無数の怒りが職場で、街頭で爆発しました。弾圧は労働者革命家を一挙に、大量に生み出しました。
 「獄中の6人のように闘おう!」――固い団結の拡大が、やつらに恥多き敗北を強制しているのです! 弾圧への反撃が労働者自己解放の力を一挙に解き放ち、無限の可能性を持つ階級的団結を生み出したのです。
 6人の青年の奪還は、3・16闘争の偉大な勝利を完全なものにしました。今回の弾圧は何よりも、「『労働者はひとつだ』とストをうって闘う動労千葉労働運動だけが世界革命の展望を開く。私は革命がしたい! 私たちに権力を寄こせ!」という、医療労働者の基調提起に対する扇動罪です。絶対に許すことはできない!
 しかし弾圧は、1ミリの揺らぎもなく団結にかけきる闘いをもって、革命情勢を一挙に引き寄せました。逮捕された仲間の奪還を目的化した途端に、私たちの路線は腐っていたでしょう。弾圧との闘いの総括軸は、地区党、細胞の団結の強化・拡大と、職場闘争の階級性の純化です。この勝利こそ、革命に向かう勝利です。この地平こそが医療福祉労働者委員会結成の切り開いた地平です。
 

 第2章 「聖職者」論と対決して階級的団結を奪い返す

 私たち医療福祉労働者は、資本主義社会であくどく搾取されて資本家を肥え太らすための労働を強いられている賃金奴隷にほかなりません。だからこそ、資本主義社会への根源的怒りを持ち、階級的に団結する革命的存在なのです。
 これまで医療福祉現場では、私たち医療福祉労働者が賃金奴隷であり資本と非和解の関係なのだということを押し隠すための考え方が、多かれ少なかれ当たり前のように労働者を支配してきました。
 しかし、この考え方で労働者をしばり続けてきたのは、もっぱら資本家と体制内労働運動です。体制内労働運動やプチブル的民主化運動、人権運動に労働者をからめとる運動は、医療福祉労働を“患者の命と人権を守る” “弱者を救う”「聖職」「特別な任務」と言ってきました。医療福祉労働者が「労働力商品」である事実を覆い隠し、団結して賃金奴隷の鎖を引きちぎる闘いから意識的に逃亡する言い訳にし、「ストは患者の人権を侵害する」といううそで労働者の階級的決起を抑え付けてきたのです。そのうそをごまかすために要求実現(モノ)の積み重ねの先によりよい資本主義が待っているかのような幻想を振りまいてきました。
 医療福祉現場で階級的労働運動を実践する時、このようなさまざまな考え方と折り合いをつけずに格闘しなければなりません。それこそが真にわれわれを階級的に育て、体制内労働運動を食い破り、職場支配権をうち立てる階級的団結をつくる闘いであり、自らが執行部になっていく闘いそのものです。
 私たちにも、自分一人では気づくことができないような体制内的考え方や、階級的団結なしでは引きちぎることができない、資本主義にしばり付ける鎖が巻きついています。だから闘いの中で当然悩みますし、仲間の力が必ず必要になります。
 悩んでよし! 仲間を求めてよし! だからこそ私たち革共同医療福祉労働者委員会の階級的団結が必要なのです!
 

 第3章 「社会保障拡充運動」は労働者の闘う道でない

 医療労働運動は、これまで共産党・全労連―医労連など既成指導部のもとにありました。彼らの「民主主義」や「日本国憲法」を守れという運動は、階級的団結をつくらせないために、資本主義が階級社会であることを隠します。建前としてもうけた「民主主義」「日本国憲法」をあがめているに過ぎないのです。
 憲法に基づく基本的人権の保障、社会保障制度と私たちの労働を見るなら、それは私たちを資本主義につなぎとめる最後の鎖となることをはっきりさせなければなりません。
 戦後、労働者の闘いが世界革命に発展することに恐怖した支配者階級は、労働者階級に対する最大の譲歩として憲法を制定しました。この憲法で「人類普遍の原理」とあがめている人権は本質的には「個」の権利であり、「基本的人権」として侵してはならないとしているのは私有財産の「所有権」です。団結権をうたいながら徹底して個の財産を侵してはならないと聖域を設けているのです。
 しかし、私有財産(資本)を侵さない範囲で抑止する団結は、階級的団結ではありません。私有財産を侵すまでに拡大する団結で私たちが手に入れるのは、「人類普遍の原理」などとあたかも“ある”かのように信じ込む人権ではなく、一人ひとりの幸せや発展のための、生きる行為としての本来の「労働」なのです。
 このように見る時、社会保障制度は、その担い手である医療福祉労働者が階級的に、私有財産を侵すまで闘わない限り、資本主義社会の体制維持装置でしかありません。私たち労働者が革命を実現して人間が生きる行為としての本来の労働を取り戻さない限り、「よりよい医療福祉」などあるわけがないのです。
 しかし「社会保障制度の拡充要求」でモノが取れていた時代には、「よりよい資本主義の追求に展望があるのではないか」という幻想を簡単には打ち破れない現実がありました。
 しかし今、資本主義こそがその社会保障制度をぶっ壊しているのです。それが新自由主義政策です。新自由主義下の社会保障制度は、「命は平等」などの人間面した建前を自らたたき壊しています。安全の崩壊、要員不足、医療福祉労働者のワーキングプア化。労働基準法を順守するだけで現場が回らなくなる現状。地方自治体の病院は軒並み病棟閉鎖や経営破綻(はたん)で医療労働者の職場を奪い、医療過疎地域は拡大しています。そして患者を捨てに行かされる病院労働者……。幻想は崩壊しました。
 この期に及んで体制内労働運動は、沈みゆく帝国主義体制下の経営にしがみつき、労働者救済のモノ取り主義運動から、モノも取れない今、自分(の手が握りしめたモノ)を守る衝動に駆られて、労働者そのものを所有・支配する自衛的プチブル運動に転落したのです。資本家の社会保障制度解体攻撃を貫徹させているのです!
 

 第4章 資本家と体制内幹部を串刺しにする職場闘争

 私たちが「改憲阻止」という時、それはけっして社民党や共産党のように憲法をあがめ、憲法にすがる運動ではありません。資本家の新自由主義攻撃への階級的戦闘宣言なのです。
 実際、怒りを抱えて生きる労働者は、憲法崇拝運動など見向きもしません。帝国主義が最末期の危機を爆発させている現代、格差は爆発的に拡大しています。「希望は戦争」という青年労働者は、“(階級が)固定化して変わらない、働いても食べていけない現状を戦争で流動化して変えたい”と言っているのです。帝国主義下で生きていけない労働者、とりわけ青年労働者を戦争が組織するのか、革命が組織するのか。これが「戦争か革命か」の情勢です。
 私たちが街頭で、そして職場で徹底的に革命の立場から「改憲阻止!」を扇動したら、必ず労働者は元気に立ち上がります。それは徹底的に「革命する!」という答えを持って、職場で資本と非和解に、体制内労働運動と折り合いをつけずに闘って、はっきりします。
 体制内労働運動は、階級社会を隠蔽(いんぺい)します。ここが実は体制内左翼の弱点です。
 「そんなのうそだ、階級社会だ!」と見破る労働者の怒りを「不平等は民主主義の未熟さゆえ」というありもしない幻想に流し込むことができたのは、もう昔です。共産党や体制内労働組合指導部への労働者の怒りと絶望を、私たちが職場・生産点での体制内との激突をとおして、徹底的に階級的に組織しよう! 保身のために労働者を抑え付け、資本家の意志の貫徹を助ける体制内労働運動をぶっ飛ばそう。
 私たちが握りしめて離さないのは仲間の手、階級的団結です! この団結にかけきろう。私たちが闘いの中で困難にぶち当たった時にこそ、団結にかけきろう。「迷った時は左!」。迷った時にこそ自分の中にある「資本家に食わせてもらおう」という幻想をぶっ飛ばし、マルクス主義者として純化する時です。
 

 第1節 路線を実践に貫き団結強化

 医療福祉労働者委員会の結成は、まさに職場で路線を貫く激烈な創造的苦闘の過程でした。労働者の生存をも脅かす現場の安全崩壊に対して「患者の人権」を対置するのではなく、「事件・事故の一切の責任は資本にある!」と、賃労働と資本の対立からすべてをとらえ、事故問題を「要員問題」として、徹底的に労働者の団結の立場から闘いを組織することが問われました。血債主義や「聖職者」論と根底的に決別し、マルクス主義=階級的労働運動に一切をかけきることが現場で真に求められたのです。
 その中心にはマル青労同の決起がありました。動労千葉労働運動を主体化して闘うマル青労同が「労働運動の力で革命をやろう!」という鮮烈なスローガンを持って指導部として登場し、革共同の労働者同志が結びつく中で、2千万青年労働者、6千万労働者のプロレタリア革命への組織化を真にやり遂げるための産別委員会の結成がかちとられたのです。
 

 第2節 青年を先頭に地区党建設へ

 また、この産別委員会の結成は、同時に地区党の生き生きとした建設を推進しています。「党の革命」以降、全党の労働者同志が「関西の同志のようにあろう」と労働者党建設へのあふれ出る情熱を発揮しています。産別委員会の結成を経て、地区党の変革、階級の指導部を建設していく闘いが猛然と開始されています。ここでもマル青労同の同志の闘いが決定的な軸になっています。労働者指導部が真に地区党において屹立(きつりつ)することが、労働者細胞をつくり、情勢を切り開く鍵です。
 そしてこの労働者党建設は、地区の全労働者を対象とした、日常的な団結形態としての地区労建設を展望する団結へと高められています。資本との非和解の闘いが生み出す労働者の地区労的団結への熱望は、プロレタリア独裁勝利のための全国にわたる労働者の自主組織=ソビエト建設の闘いの先取りです。
 激動の革命情勢に対応する、全国に網の目のように張り巡らされた地区党を今こそ建設しよう!
 医療福祉労働者委員会の建設は、産別委員会の戦闘的な前進と地区党建設が一体で進んでいく、3全総以来の革共同の労働者党建設の道を文字どおり進んでいます。この道を断固進もう!
 今こそ私たちが階級の結集軸として登場し、労働者の階級的団結だけをよりどころにして賃金奴隷の鎖を引きちぎる、動労千葉労働運動にうって出よう。時代は私たちの登場を待っています!
強靱(きょうじん)なボルシェビキ魂(主流派意識=初めから全労働者は私たちの仲間だという信念)で団結の強化・拡大をつくり出そう。職場の階級的団結を、労働者階級VS資本家階級の、プロレタリア革命勝利へ向けた団結に拡大しよう!
 私たち医療福祉労働者の第2次国鉄決戦、サミット決戦、4大産別を軸とした階級決戦は、この当たり前の闘いを生き生きとやり抜くことです。そして今年の11月集会に胸を張って参加しようではありませんか! 労働者階級が世界史の主役になる闘いを、職場・生産点でやり抜こう!