2008年4月14日

JR尼崎事故糾弾! 尼崎労働者集会へ

週刊『前進』06頁(2339号1面2)(2008/04/14)

JR尼崎事故糾弾! 尼崎労働者集会へ

 JR尼崎事故から3年。「4・26尼崎労働者集会への賛同と結集のお願い」が集会実行委員会から発せられました(編集局、関連2面)

 第1章 賛同と結集のお願い

 乗客・乗員107人の命を奪ったJR尼崎事故から3年がたとうとしています。
 わたしたちは尼崎事故を絶対にあいまいにすることはできません。尼崎事故こそ、全世界・全社会で吹き荒れる民営化=新自由主義攻撃の必然的帰結であり、労働者は闘わなければ、殺されてしまうのです。まさに「闘いなくして安全なし」です。尼崎事故3カ年を徹底的に糾弾し、2度と尼崎事故をおこさせてはならないという決意のもとに4・26尼崎現地闘争に結集しよう。
 3月13日、東京地裁は、鉄道運輸機構訴訟において解雇有効・損害賠償なしの超反動判決を出しました。政府・JR資本による国鉄1047名闘争解体の許し難い暴挙であり、徹底して反撃していかなければなりません。もはや政府・JR資本には何の幻想も持つことはできません。労働者の団結で資本・政府と非妥協でたたかうことのみが1047名闘争を勝利させることができます。たたかいは原点に戻ったのです。
 いま、全世界・全社会で新自由主義攻撃=民営化・労組破壊・団結破壊が、労働者に襲いかかっています。国鉄に続いて、2007年10月郵政が民営化されました。それだけではなく、自治体で、医療・福祉で、住宅で、社会のあらゆる領域で、民営化=新自由主義攻撃がかけられています。
 87年国鉄分割民営化は、新自由主義攻撃の突破口でした。新自由主義とは、「社会のすべての紐帯(ちゅうたい)をとことん破壊して、資本が好き放題の社会をつくる」ということです。これは、レーガン・サッチャー・中曽根による徹底的な労働組合つぶしとして開始されました。労働者の団結は徹底的に弾圧され、労働者は資本の奴隷になれという攻撃がかけられてきました。他方、資本の利潤を生み出さない鉄道輸送の保守部門は徹底的に合理化されてきました。儲(もう)からないことはしないというのです。事故やミスを犯した労働者を、「会社の敵」として、「日勤教育」で、徹底的に痛めるつける労務支配が横行してきたのです。
 そして、こうした攻撃は政府が民営化・規制緩和政策として推し進めてきました。107人の命を奪ったのは、JR西日本であり、政府です。絶対に許すことはできません。
 問われているのはわたしたち労働者の団結であり、労働組合の闘いです。尼崎事故は、同時に、資本の首切り・合理化と闘わない労働組合がもたらしたものです。JR総連、JR連合(JR西労組)は言うにおよばず、国労や全動労までもが、資本と闘わず、尼崎事故が起きて以後も、資本にすり寄り、「労使安全会議」に参加する始末です。遺族は、この現実に「JRの西日本は労使一体であり、腐敗の限りをつくしている」と糾弾しています。
 動労千葉は、87年国鉄分割民営化攻撃に、28人の解雇を受けながら、2波のストライキを闘いぬきました。尼崎事故に対して、「尼崎事故を繰り返してはならない」をスローガンに、危険箇所での減速運転をともなう安全運転闘争を処分の恫喝(どうかつ)をはねのけてやりぬきました。レールの破断が相次ぐ事態の中で、130㌔に及ぶレールの交換を実現させたのです。また、安全無視の体制下で起こった事故に対して、運転士個人への責任転嫁を許さず、
「事故の責任は労働者にはない、当局にあり」と一歩も引かず、闘いぬき勝利してきています。
 このように、政府・資本の総力をあげた攻撃に、団結をより強化して闘いぬいてきたのが動労千葉の闘いです。原則的に闘えば、勝利することができることを示してきました。
 逆に国労本部は政府・資本に屈服し1047名の闘争団に「4党合意」「3与党声明」を強要し、抵抗する闘争団員を除名処分にまで追いやろうとしました。02年5・27国労臨時大会で、そうした本部方針に反対した組合員を警察権力に売り渡すまでにいたりました(国労5・27臨大闘争弾圧)。被告とされた組合員を先頭に国労本部を打倒し、たたかう国労につくりかえるたたかいが力強く進められています。
 こうした闘いは、同じく原則的なたたかいを貫く港合同・関西生コン支部との合流から三労組の共闘に発展し、「労働運動の闘うネットワークをつくろう」という新潮流運動に発展し、さらに日米韓の国際連帯闘争に発展しています。グローバリズム・新自由主義に対する、ただ一つの回答は、世界の労働者階級の団結です。国境・民族を超えた労働者階級の団結こそ、新自由主義を打倒する力です。分割民営化に唯一闘いぬいてきたからこそ、アメリカの戦闘的労働運動、韓国・民主労総との合流がありました。
 サブプライムローン問題から、世界経済は、ドル暴落・世界恐慌に突入しようとしています。いまこそ労働者が団結を武器としておどりでるときです。全世界で労働者の闘いが巻き起こっています。日本でも、北海道教組1万5千の1時間スト、全駐労スト、石原都政と対決する「日の丸」「君が代」反対の首をかけた闘い、そして動労千葉の春闘ストと、闘う労働運動が時代の前面に出ようとしています。その先頭に、「生きさせろ」という青年労働者の闘いがあります。
 3年目の尼崎事故を弾劾し、新しい労働運動をつくりだすために4・26尼崎集会への賛同と結集をお願いします。
 2008年4月6日
 4・26尼崎集会実行委員会(よびかけ団体代表・国鉄千葉動力車労働組合
 連絡先 スタンダード・ヴァキューム石油自主労働組合大阪支部連合会