東京西部ユニオン 初めてのスト貫徹
東京西部ユニオン 初めてのスト貫徹
青年労働者が先頭で
「常務! 聞いているか! 話になんねー。 言いたいことがあったら出てこい。調整手当を無くすと言うが、従業員のこと考えているのか。生活できねぇだろう。お前のやったことはおれたち労働者を苦しめているんだ。おれたちは奴隷じゃないぞ」と分会長。
「生活かけて働いてるんだ。どう思うんだ。出てきて謝罪しろ」「常務聞いてんのか。お前は口ばっかりなんだよ。約束を守れ。出てきて謝罪しろ」「出てこないの? これで終わりじゃないよ。おれたちは我慢の限界だ!」。次々と分会員の怒りの声が常務のいる社屋に浴びせられた。
全国労組交流センターに結集する東京西部ユニオンの高栄運輸分会8人は3月25日、初の24時間ストライキに突入した。職場は立川市にあって、仕事は大型トラックでの食品配送だ。早朝から深夜まで月110時間を超える残業でやっとギリギリの生活ができる。
1年前、1人の組合員の仕事が会社の都合で変えられた。会社は「給料は変えないから働いてくれ」と約束したのに、今に至るまで給料が大幅にカットされ続けている。ところが団交の席で会社は「補償するとは言っていない」とか「働いている時間が少ないんだから給料が少ないのは当たり前」としらをきってきた。ふざけるな! 3月7日の団交は決裂し、一気に「ストライキをやる」となった。スト前に組合員も2人増やした。
分会の会社への怒りはこれだけではなかった。昨年、別の組合員が事故を起こし解雇通告されたことに対し、職場内で徹底的に闘い撤回させた。しかし会社はその組合員を会社側に取り込み組合破壊を行ってきた。労働者の要求には何も応えず、約束も守らず、組合の団結を破壊する会社への怒りがストライキまでいったのは当然だった。
スト当日、社前には赤旗が何本も立ち、支援も20人以上が駆けつけた。分会員の顔はみんな明るい。解放感でいっぱいだ。スト集会では「初めてのストライキ。すごい楽しかった。続けられるなら1年に3回でも10回でも。団結が固まった」「自分も初めてのスト。一人のために闘う、団結っていい」「ほんとはスト知っていて、ストの後で組合に入ろうかなと思っていた......甘かった。ちょっと逃げた。でもストをやってこれはいける。負けずにがんばっていく」と自信と勝利感にあふれる発言が続いた。
33歳の分会長の口癖は「全面戦争」だ。つまり資本とは絶対に折り合いをつけない。徹底的に闘うということ。これが今回のストライキを成功させた核心だと思う。今、西部ユニオンでは「高栄の闘いに続き、自分の職場でも分会をつくり、ストライキをやろう」と声があがっている。世の中を動かしているのは労働者だ。ストライキをやると本当に実感できる。高栄運輸分会と西部ユニオンはストライキを打って本当の闘う労働組合になった。これからも会社の組合破壊に絶対に負けず闘っていきます。
(投稿/東京西部ユニオン MT)