2008年3月31日

無実の福嶋同志に控訴棄却

週刊『前進』06頁(2337号6面2)(2008/03/31)
 

無実の福嶋同志に控訴棄却
 悪らつな政治判決を許すな

 3月27日、東京高裁第2刑事部・安廣文夫裁判長は、無実の福嶋昌男同志(迎賓館・横田爆取デッチあげ裁判)に対し、まったく不当にも控訴棄却の反動判決を下した。
 午後1時30分、安廣裁判長が「本件控訴を棄却する」と主文を読み上げるや、法廷は大きな怒声に包まれた。福嶋同志はバーンと机をたたき、「私は無実だ」「デッチあげを許さない」と裁判長を激しく弾劾した。
 安廣裁判長は、判決理由を聞き取れないほどの小さな声でぼそぼそと読み上げた。一審のデッチあげ服部判決(実刑懲役12年)を擁護するだけの露骨な政治的判決だ。
 国家権力は、1986年岩手借家から押収したメモが、迎賓館と横田基地へのロケット弾戦闘の準備・計画メモで、その筆者が福嶋同志だとデッチあげた。しかし、メモは両戦闘と関係なく、福嶋同志はそれらのメモの筆者ではない。
 控訴審では、物理学者が「メモの内容は物理学の原理に反しており、具体的実践のための計画メモとはいえない」と証言し、検察の「飛距離増大化計画メモ」「飛距離計算メモ」というデッチあげを根底から崩壊させていた。ところが安廣裁判長は「正確なメモではないが、大まかな計算を試みた事実を否定するものではない」などと事実を歪曲し、有罪とする方向で理屈をこねまわした。
 また、それらのメモは、いつ、だれが、どのような目的で書いたものか、オリジナルなものか否かが不明である。そんなメモだけを根拠に事実を認定するのは違法であるという法学者の意見書に対しては、「悪事を遂行するために書かれたメモには正確性を認めることができる」と言い、無前提に両戦闘の計画メモであると決めつけた。
 さらに、福嶋同志の筆跡ではないという弁護側の筆跡鑑定は、検討しないで切り捨てた。
 安廣裁判長は、控訴審が始まった時から「これまでの記録を読んで心証は形成している。弁護側証人など必要ない。3月までに判決を出す」と言い放ち、有罪と決めつけていた。
 福嶋同志と弁護団は、証人と多くの「意見書」を認めさせてきた。追い詰められた安廣裁判長は、国家意思を強引に押し付けてきた。断じて認められない。
 しかし安廣裁判長は、その場で福嶋同志を拘束することはできなかった。怒りに震えながら法廷から出てきた福嶋同志を先頭に弁護士会館で弾劾集会を行った。
 弁護人が、「一審判決をただただ追認するだけの、実に腹立たしい判決でした。直ちに上告しました。さらなる奮闘で上告審を闘います」と怒りを込めて報告した。
 福嶋同志は、「私は無実です。安廣裁判長を断じて許せない。法廷ではずっとにらみつけていました。皆さんとともに闘ってきたから今ここに立っていられます。もっと運動を大きくし、上告審闘争に勝利したい」と、不屈の決意を語った。
 デッチあげ高裁判決を許すな。福嶋同志とともに闘い、必ずや勝利しよう。