日誌 2008年3月18日~25日
週刊『前進』06頁(2337号4面3)(2008/03/31)
日誌 2008年3月18日~25日
「原子力利用、世界で拡大を」白書/開戦5年、イラク米兵死者4000人
●陸自ハンセン共同使用が終了 米軍再編合意に基づき3月17日から行われた陸上自衛隊による米軍キャンプ・ハンセン(沖縄県金武町)共同使用が終わった。今回は部隊移動方法の確認やロープ降下訓練にとどまったが、次年度以降は射撃訓練や爆破訓練に加え、ヘリを使用した訓練や地元説明のなかった迫撃砲の使用も検討しており、共同使用を本格化させる。(18日)
●開戦5年、ブッシュが演説 ブッシュ米大統領がイラク戦争の開戦5周年にあたり国防総省で演説した。「フセイン大統領の追放は正しい決定だった。これは米国が勝たなければならない戦いだ」などと述べ、正当性を主張した。(19日)
●96年報告「嘉手納統合は可能」 日米両政府が1996年に合意した米軍普天間飛行場の返還をめぐり、同飛行場を使用する在日米軍海兵隊が米軍嘉手納基地への統合は「実現可能」と位置づけていたことが、機密指定を解除された同年の在日米軍報告書で判明した。日本政府が一時推進した「嘉手納統合案」に海兵隊が肯定的だったことが米公文書で初めて裏付けられた。(20日)
●「原子力の利用、世界で拡大を」白書
国の原子力委員会が07年版原子力白書を閣議に報告した。温室効果ガスの排出量削減に向け、「原子力エネルギーの平和利用の拡大が不可欠」と明記。地球温暖化対策として原子力利用を、国内だけでなく世界的にも拡大するための取り組みが必要との姿勢を明確に打ち出した。(21日)
●防衛次官ら88人処分 海上自衛隊のイージス艦「あたご」と漁船が衝突した事故で、防衛省は、あたごの艦全体での見張りが適切ではなく、回避義務があったあたご側の措置も十分でなかった可能性が高い、とする中間報告を発表した。事務次官ら88人を減給など処分した。(21日)
●沖縄県民大会に6000人 沖縄県で米軍人が逮捕される事件が相次いだことを受けた「米兵によるあらゆる事件・事故に抗議する県民大会」が同県北谷町の北谷公園野球場前広場で開かれた。時折激しい雨が降る中、約6000人が参加した。日米両政府に対し、日米地位協定の抜本的な改正や米軍基地の整理縮小、沖縄に駐留する兵力の削減などを求める決議を採択した。(23日)
●米兵死者4000人 イラクの首都バグダッド南部で道路脇の仕掛け爆弾が爆発。AP通信によると車でパトロール中の米兵4人が死亡。03年3月のイラク戦争開戦以来の米兵死者数が4000人に達した。(23日)
●金武町議会が新射撃場に反対決議 沖縄県の金武町議会が3月定例会で、米軍がキャンプ・ハンセン「レンジ3」付近で予定している最大1200㍍の射程に対応する米陸軍特殊部隊(グリーンベレー)の小銃(ライフル)用射撃場建設に反対する抗議決議、意見書、要請決議案をそれぞれ全会一致で可決した。「射撃場建設の即時中止」「レンジ4における暫定使用の即時中止と解体撤去」「伊芸地域の米軍基地の全面返還」の三つを求めている。(24日)
●首相、地位協定改定に否定的 福田首相は参院予算委員会で、日米地位協定の改定について「考えていない。地位協定がある中で、いかにして運用改善するかということに力を入れている」との見解を示した。福田首相が公式の場で地位協定改定に否定的な姿勢を示すのは初めて。(24日)
●派兵恒久法を今国会提出 福田首相は、首相官邸で自民党の山崎前副総裁、中谷安保調査会長と会談し、自衛隊の海外派兵の一般要件を定める「恒久法」を今国会へ提出することで一致した。(25日)