3・19西郡住宅裁判、青年労働者の証言が敵を圧倒
西郡住宅裁判は、3月19日、画期的で決定的な勝利をもぎ取った。この日、岡邨洋全国連西郡支部長を先頭に、大阪市役所から大阪地裁を昼休みデモ。午後1時半開廷された202号大法廷には支部、守る会、八尾北労組や、全関西から青年労働者が休暇を取って駆けつけ、敵を圧倒した。証言に立った西郡の青年労働者は、「2000万青年労働者を代表して証言する」「私は森精機のストに参加し、勇気と希望をもらった。派遣労働者が首を切られ寮から追い出される。これは応能応益で住めなくなり生きていけない西郡と同じだ。分断を打ち破り『使い捨てにする資本に団結して闘おう』と呼びかける派遣労働者の姿にとても感動した。労働者は差別すると教えられてきたが違っていた。西郡の旗を立てたいと思った」と堂々と証言した。
彼は10年かけコツコツ貯めた結婚資金をごっそり差し押さえられた。八尾市代理人は「払えと言う最高裁判決が出ている」と難癖をつけたが、彼は「不当判決だ。自分たちはここに住む権利があり、供託で団結しなければバラバラにされ村は無くなっていた」と八尾市を叩きのめした。傍聴者は大拍手で応えた。
これに先立ち最初に証言に立った末光道正八尾市議は、応能応益は住民追い出し=住宅民営化であり、一切を供託つぶしに据えて襲いかかる八尾市の嘘とだましと脅しの実態を丸裸にした。供託して闘った生活保護者に、収入申告してないからと本来家賃8600円を43300円も請求し、その「借金」を本人が亡くなったら子どもにまで押しつけたことを暴いた。
また、八尾市は「不執行の合意」(「期日までに来庁しないと強硬手段に訴える」という通知の期限を解除して話し合う約束)を無かったことにして、今回の差し押えを強行した。その手口は、「延期できないと断った」という公文書のねつ造だ。これに対して弁護団はやりとりが鮮明に記録されたテープを証拠として突きつけた。法廷に引きずり出された橋本元建築長と石田元住宅管理課次長は「隠しどりはひどい」と泣き言しか言えなかった。一斉に傍聴席の怒りが爆発した。追いつめられた市の代理人は傍聴席に八つ当たりし墓穴を掘った。私たちは、八尾市をグーの音も出ないまでに追いつめた。昨年2・26の明け渡し強制執行と闘った森本政二さんは「スカッとした。仇をとってくれた」と述べている。
原告・支部と弁護団は、準備過程で真剣に激しい討論を積み重ねた。「裁判所に救済をお願いするのではない。自ら闘って応能応益を裁き、八尾市の団結破壊を暴き、道州制=民営化への6000万労働者の怒りと結びつく証言をやりぬきたい」という原告・支部の魂が弁護団を揺り動かした。ここでの団結が、応能応益絶対反対の正義性と八尾市の悪行を満天下に明らかにした真の力だ。私たちが2・26で始めた差別・分断を打ち破り一つの労働者階級として団結して闘う解放運動の路線が、国家権力相手に決定的勝利を切り開いたのだ。私たちはさらに八尾市を追いつめ、八尾北医療センター売却粉砕へ、3・31を突き抜け数年がかりの大闘争に突入する。国鉄1047名解雇撤回・外注化阻止の国鉄決戦で民主党・連合政権打倒! ともに闘おう。(全国連西郡支部・U)