韓国鉄道スト、94年を超える最長のストに発展
韓国で全国鉄道労働組合(キムギテ委員長、組合員2万4060人)が11月26日無期限ゼネストに突入して以来、歴史的な94年6月の6日間ストを超える最長の鉄道ストが進行している。政府が法律で強制する「必須維持業務」の要員を確保した上での合法ストライキとして闘われているが、スト6日目の12月1日現在、旅客列車の平均運行率は60%、貨物列車に至っては20%となり、ストの威力は拡大している。物流拠点である釜山と京畿道・義王には積み出されないままコンテナがたまっている。(写真はストで動かない貨物列車)
さらに12月1日、全国輸送産業労組貨物連帯(組合員1万5000人)が鉄道ストに連帯し、鉄道貨物の代替輸送を全面拒否することを決めた。
他方、イミョンバク政権は1日、鉄道ストを「違法スト」と規定する政府談話を発表した。「ストは経済回復ムードに水を差し、膨大な経済的損失を招く無責任な行為」と決めつけ、「公共機関先進化(=民営化)政策に反対し、解雇者復職を求めるなど、労働組合活動の合法的な範囲を超えた違法なスト」だと言い放った。ふざけるな!
談話発表に先立ち同日未明、キムギテ委員長ら労組執行部15人に「業務妨害容疑」での逮捕令状が出され、龍山(ヨンサン)にある鉄道労組本部とソウル地方本部事務室などへの家宅捜索が強行された(写真)。この日は、ソウル市内で全国統合公務員労組に対する家宅捜索も強行されるなど、イミョンバク政権による卑劣な労組破壊が行われた。
イミョンバク政権が来年1月1日に実施を宣言している複数労組窓口一本化・労組専従賃金禁止の攻撃に対しては、韓国労総も反対闘争に決起し、民主労総と韓国労総の12月共同ゼネストへと闘いは進んでいた。11月28日には、公共運輸連盟(民主労総)と公共連盟(韓国労総)の初の共同集会が、公共部門労働者3万人余を結集してかちとられた。韓国労総で11月30日午後まで進められたゼネスト投票には組合員50万人が参加し、80%がゼネスト賛成の票を投じていた。
しかし、30日午後、政財界と談合した韓国労総執行部は一変、それまでの「複数労組全面許容・窓口一本化反対」の要求を覆し、突然「複数労組反対」に転換した。ゼネストで闘おうと意気上がる韓国労総組合員を裏切ったのだ。この不意打ちに怒りは一挙に噴出し、広がっている。12月ゼネストでイミョンバク政権打倒へ! 時代は革命情勢だ。(J)