星野さんを取り戻そう! 全国集会に430人
11・28星野全国集会が「獄中35年 星野文昭さんを自由に/第2次再審勝利」を掲げて、東京・牛込箪笥区民ホールで開かれ、全国から430人が集まった。昨年7月14日、最高裁が再審請求棄却に対する特別抗告を棄却。この怒りをバネに獄中の星野文昭同志と弁護団、家族、全国の星野の会が一体となって第2次再審請求を準備してきた。その第2次再審請求申し立てが集会前日の27日、ついに実現したのだ。開会あいさつに立った杉並の狩野満男さんは、「今年、星野さんを取り戻そうと本気になって考える労働組合が登場した。きょうは新たな陣形での出発の日、第2次再審勝利への総決起集会にしよう」と呼びかけた。
法大裁判で無罪をかちとった中島宏明君が獄中の8学生奪還をアピール。群馬合同労組、東京西部ユニオンなど労働者の発言が続いた。国労5・27臨大闘争弾圧被告団長の富田益行さんが「暴処法」を打ち破った11・27判決を報告し、大きな拍手を浴びた。
奥深山幸男さん免訴の訴えが山本志都弁護士から行われ、星野全国再審連絡会議事務局の金山克巳さんが全国総会報告に立った。金山さんは「6月の全国総会では最高裁決定を打ち破って星野さんを本当に取り戻そうと真剣に討論した」と報告し、勝利の展望として、①無期という365日の転向攻撃に不屈非転向で闘う星野さんの存在と闘い、②大恐慌に突入した今日の情勢、③11月労働者集会に見られる新たな闘いの高揚を挙げた。「松川裁判闘争の教訓に学び、われわれ一人ひとりが星野になって、全国を回ろう。その力をもってすれば再審の門を開くことができる」と訴えた。
「第2次再審請求への歩み」のビデオ上映後、星野同志のメッセージを古くからの友人である群馬の伊藤成雄さんが代読した。「権力が私たちの未来を閉ざすために、私の無実を百も承知で無期を強いる、35年にもわたって投獄していることへの労働者人民全体の怒りを解き放って、自らとすべての人びとの人間的解放と一体に、再審無罪、即時釈放を、心を一つにしてかちとりましょう」と呼びかける長文のメッセージのキーワードは、「怒りを怒りとして解き放とう!」だ。星野同志は、「労働者こそ、世の中を変える力を持っています。怒りを闘いに転化して闘うことをとおして、私たちはその力を獲得し、その力によって世の中を変えることができる」「不正議や理不尽への怒りが怒りとなり、正義が正義として実現される時代に、無実の私に対する無期への怒りが怒りとなり、再審無罪、即時釈放が労働者人民の力で実現する」と言い切っている。
再審弁護団の鈴木達夫弁護士、和久田修弁護士、岩井信弁護士からの第2次再審請求の構造と新証拠についての報告は圧巻だった。全参加者は再審勝利への確信を深め、総決起への決意を固めた。
第2次再審費用を集めようと東京東部の戸村裕実さんが訴え、全国各地の星野の会がステージに並んだ。今年新たに結成された大阪、茨城、千葉、福島、新潟、埼玉・越谷からの発言の後、昨年面会拒否にあった沖縄の和田邦子さんが、11月に実現した星野面会について報告した。
家族として妻の星野暁子さん、弟の星野修三さん、従兄弟の星野誉夫さんがアピール。暁子さんは「労働運動と市民運動の結合した力で、星野の運動を全国全世界に広げたい。“星野さんのように闘おう。星野さんとともに闘おう”――このあり方を豊かにつくっていきましょう」と呼びかけた。
最後に平良修共同代表が「前途に光を見出した全国総会です。正義が光を放つためには行動しなければならない。執念をもって鉄のとびらをこじ開けよう」と閉会のあいさつを行った。
「資本・権力が今、民営化による大量首切り・賃下げ・労働強化、非正規職化と労組破壊-改憲・戦争に延命の命運をかけ、それに対して20年不屈に闘う1047名解雇撤回闘争を軸にした闘いにかちぬくことが、その闘いの勝利を切り開くし、その闘いと結ぶことで、三里塚、沖縄はじめすべての闘い、そして星野の勝利があります。このような闘いを圧殺するために、私の無実を百も承知で無期を強い、35年間も投獄していることへの根底的怒りを解き放ち、無実への百パーセントの確信をもって、再審無罪、即時釈放をかちとりましょう。それを全労働者人民、全社会的な闘いとして勝利し、合流をかちとりましょう。ともに闘い、ともに全未来を獲得しましょう」――星野同志のメッセージはこのように結ばれている。(J)