鳥取、松江の裁判員裁判に制度廃止を訴え抗議行動
10月27日、鳥取、松江の両地裁で山陰初の裁判員裁判が強行されたことに対して、百万人署名運動山陰連絡会や労組交流センターの仲間を中心に、裁判員制度廃止を訴え抗議行動を闘った。
鳥取では、いつもは閑散としている地裁前にマスコミ各社がカメラの放列を構える中、午前8時前から5人の仲間が決起し、「つぶせ!裁判員制度」「裁判員制度はいらない!」のノボリや横断幕を掲げ、ビラを手渡し、マイクで「裁判員を拒否しよう! 現代の赤紙=裁判員制度を廃止しよう。みんなの拒否で裁判員制度を廃止へ」と熱烈に訴え、労働者・市民の注目を集めた。通りがかりの市民も「こんな制度は許されん」「おかしい」といって署名してくれた。
裁判員制度に対する労働者人民の疑問と批判、拒否の声は圧倒的だ。鳥取地裁では、呼び出しをかけた裁判員候補34人のうち31人が出頭したとして「出席率91%」と言っているが、実際には、80人を呼び出す方針だったものが拒否・辞退の続出によって34人に減らさざるを得なくなり、しかも当日出頭した31人のうちからも14人が辞退を希望したにもかかわらず、裁判所がそれを認めなかったのだ。裁判員制度は廃止しかない!
松江では、裁判初日の27日をはさんで3日間の連続決起で、のべ20人の仲間が裁判員制度の反動性を広くアピールし、800枚を超えるビラをまき、70筆を超える署名を集めるなど、大きな成果を得た。裁判員制度は国民の権利などではなく、過料や懲役刑を伴った強制動員であり、奴隷的苦役にほかならない。ある裁判員は、「二度とやりたくない」と感想を述べたが、それはみんなの声だ。改憲と戦争への一里塚である裁判員制度は即刻廃止あるのみだ。
裁判員制度廃止の日を迎えるまで闘い抜こう。(山陰 N)