全ドイツで学生8万5000人が教育改悪反対の大決起
11月17日、全ドイツで8万5000人の学生・生徒・教育労働者らが教育の改悪に反対してデモに立ち上がった。「教育は売り物じゃない」を共同スローガンとする「全世界的な行動日」のこの日に抗議行動が行われたのは、ベルリン、ハイデルベルク、ミュンヘン、ドレスデンなどドイツだけでも60都市にものぼる。1万5000人が参加したベルリンのデモ(写真)では、「教育ストからゼネストへ!」の旗が多く掲げられた。オーストリア、イタリア、フランスでも、同日、数万人の若者が大学・学校の民主化と大資本の大学支配に反対してデモに立ち上がった。
デモを組織した「教育スト2009」という闘争委員会は、「2009年教育ストの呼びかけ」で次のように言っている。
「教育をめぐる現状と趨勢はもはやがまんできるものではない。全世界で構造改革が進められているが、それはけっして公共の利益のために行われているのではない。それは、いわゆる市場原理に委ねられているのだ。この数年間、教育制度はそうした『改革』の焦点になっている。学費値上げと教育の民営化はわれわれ全員を苦しめている」「だから、われわれの運動はドイツに限られるものではない。われわれは教育ストを国際的規模で提起し、同じような問題をかかえて同じように闘っているさまざまな運動と連帯する。したがって、われわれは『熱い秋』の始まりとして11月17日を『全世界的な行動日』として呼びかける」
今秋の大学闘争は、オーストリアのウィーン大学占拠(10月22日)から始まり、それがまたたくまにオーストリア全土をおおい、国境を越えて一気にドイツに拡大していった。現在ドイツでは50以上の大学で教室が占拠されており、それはますます広がる勢いだ。ドイツ―ヨーロッパの学生の闘いはアメリカ西海岸の闘いとまったく同時に闘われている。こうした米欧の学生運動と法大闘争を最先端とする日本の学生運動が大合流する日は近い。(Ti)