民主労総ソウル本部、三里塚現地を訪れ反対同盟と交流
10月30日、民主労総ソウル本部を先頭とする韓国労働者・学生の訪日団40人が三里塚現地を訪れ、反対同盟と交流した。
闘う韓国労働者の三里塚闘争への思いは、すこぶる情熱的だ。国家権力の暴虐と体を張って対決し、40年をはるかに超える非妥協の実力闘争を続けてきたことに、心からの敬意を払い、その闘いの魂を自らの職場闘争に貫こうとの意欲に燃えて、今年も大挙やってきたのだ。
日本の地を踏むやいなやただちに三里塚現地に直行し、田中康宏委員長を始め動労千葉と三里塚現闘員のナビゲートで、市東孝雄さん宅の監視台、東峰神社、東峰の開拓組合道路などを訪れる現地調査を行った。開拓組合道路では、7月に供用が始まった東側誘導路をジェット機が目の前で走行する。まさにここは空港敷地の奥深くまで差し込まれた闘いの刃だ。
日が暮れて現地の宿泊地に移動した。闘争の歴史を描いたビデオ『三里塚・大地の乱』上映後、三里塚芝山連合空港反対同盟との交流会が和やかに始まった。
田中委員長が冒頭、動労千葉と反対同盟とがジェット燃料貨車輸送阻止闘争を通じて結んだ固いきずなを語った。続いて北原鉱治事務局長が「日本の侵略戦争で日本が韓国のみなさんに対して行った誤りをお詫びしたい。韓国・日本の労働者・農民の連帯で、アジアから世界平和を築こう」とあいさつし乾杯の音頭をとった。
民主労総ソウル地域本部のチェジョンジン本部長が、「不屈の精神を学ぶために三里塚に来た。労農連帯の発展を!」と力強くあいさつした。さらに全国解雇者復職闘争特別委員会(全解闘) のキムベッキュ副委員長が、「韓国と日本の労働者・農民・庶民の夢は同じだ。その実現のために国際連帯で一つになって闘おう」とあいさつした。
萩原進事務局次長は「反対同盟は〈農地死守、一切の話し合い拒否、実力闘争〉原則を守って闘ってきた。動労千葉は切っても切れないきずなの同志。そして韓国農民との連帯を望みます」と訴え、11月の民主労総の大会に参加することを明らかにした。
また市東孝雄さん、鈴木謙太郎さん、伊藤信晴さん、宮本麻子さんがあいさつ。市東さんは韓国語で自己紹介してさかんな拍手を浴びた。
韓国労働者が次々とマイクを握り、反対同盟の闘いに深い敬意を表しながら、自らの職場での苦闘と決意、三里塚闘争との連帯を語った。さらにハチマキ、バッジ、檄布などの日韓の間での記念品の交換が行われ、国境を越えて闘う者同士の心が一つになった。訪日団歓迎のために、心づくしの料理を用意し会場づくりを行った三里塚現闘のメンバーが紹介されると、その労苦をねぎらう暖かい感謝の拍手が続いた。
最後に訪日団の中で最も若い労働者が決意を表明し、北原さんがそれに応えて「若者の未来のために日韓の労働者・農民の連帯を!」と叫び、交流会は最高潮に達した。2カ国語が混ざり合ったインターナショナルの斉唱で交流会は締められたが、時間が経つのを忘れて日韓の熱い交流が続けられた。(TN)