自治労大会に情宣、本部の裏切りを徹底的に暴露
8月25~28日の4日間にわたる自治労弟81回定期大会がグランメッセ熊本(熊本市郊外)で開かれた。全国労組交流センター自治体労働者部会は大会1日目、早朝から40人の部隊で登場し、代議員、傍聴、大会運営など自治労大会参加者に対する宣伝活動を展開、自治労本部打倒と11月労働者集会への結集を訴えた。
闘う自治体労働者がマイクをとりアジテーションのリレー、そのなかで1500枚のビラをまいた。特に青年労働者のはつらつとした訴えは注目を集めた。
労組交流センター自治体労働者部会の仲間は、「自治労本部は、労働組合の原点を捨て、資本主義救済、道州制・民営化推進、北朝鮮排外主義扇動―戦争協力に踏み込み、産業報国会への道を歩もうとしている」と暴露、「賃下げ、人員削減、労働強化、労組破壊など当局の攻撃激化に現場から怒りの反撃に立とう。闘う組合員を抑圧・弾圧する自治労本部を打倒しよう」と訴え、「世界大恐慌と自民党崩壊、革命情勢の中、民主党への政権交代では事態は変わらない。労働者階級の実力を示すこと、革命が必要。それを切り開くのは国鉄分割・民営化反対を貫く国鉄1047名闘争と動労千葉、農地死守・空港絶対反対を貫く三里塚闘争、法大闘争、国際連帯の闘い。11月1日の国鉄1047名解雇撤回・労働者総決起集会への1万人結集で歴史を変えよう」と呼びかけた。
大会冒頭、自治労本部の岡部謙治委員長があいさつ。原稿棒読みだが反動性に満ちている。「明治維新以来の中央集権体制から脱却し、地域主権を確立して地域社会を立て直す」と事実上の道州制推進宣言。また「政労使パートナー」路線を唱え、階級闘争、賃金闘争をやめると言明。総選挙に全力を挙げ、政権交代を呼びかけた。労働組合運動をやめる――これが議場正面に掲げられた「転換」の内実だ。
昼休みのアジテーションで早速、委員長あいさつを批判。会場前庭のそこかしこで組合員と討論となった。
午後、金田文夫書記長による経過報告。闘う意欲をまったく感じさせない。質疑では、自治労名称を捨てて強引に地公3単産組織統合に向かったが断念に至ったことへの批判が出されたが、「結果としてそうなった」「『21世紀宣言』堅持」の居直り答弁。責任感も闘う意欲もまったく感じられない。
労組交流センターは2日目も20人の部隊で登場し宣伝。「『転換のとき』とは労働組合であることをやめ資本の下僕になれということだ」という本部批判の交流センターのビラが1300枚もまけた。出席代議員が800人以下(定数870)、傍聴者が数百人という中で圧倒的な関心を示す数字だ。
わが闘う自治体労働者は、自治労本部労働局長で来年の参院選に自治労組織内候補予定の江崎孝の会場ロビーへの登場に対して間髪を入れず批判、「2割削減の『標準的給与』案を作った江崎さん。自分から賃下げを提案する労働組合なんて信じられない。江崎さん、説明してください。江崎さん」。こんな本部を打倒し、自治労を労働組合としてよみがえらせなければ、という切実な訴えは、組合員を大きく引き付けた。
議事では両副委員長が2年間の運動方針案、当面の闘争方針案を提起、質疑に入った。公立病院民営化、指定管理者制度、臨時・非常勤職員=非正規職員化、賃金引き下げ、人員削減、地公3単産組織統合断念などの問題が討論された。
総選挙動員で大会参加者が4000人(本部)に激減する中、2日間の宣伝で11月集会賛同署名、法大弾圧抗議署名が計40以上寄せられ、前進が10部以上売れるなど、闘う現場自治労組合員の存在と可能性を示した。(K)