2009年7月26日13:52

7・25民主労総ら1万人が平沢に全国結集

 7月25日朝8時50分、双龍(サンヨン)自動車は、報道資料をつうじて、前日の労使政緊急対策会議で取り決めた午前10時からの労使交渉への不参加を明らかにした。午前10時に約束どおり集まった国会議員や平沢市長などの仲裁団と金属労組に対し、会社側は「あらためて早い時期にハンサンギュ支部長に会う」と語ったが、再三の要請にもかかわらず、日程を詰めようとはしなかった。金属労組チョンガプトク委員長は「使用側に対話意志がないことを明確に確認した」と弾劾した。

 サンヨン支部は「使用側のこのような態度は結局、公権力の力を借りて、殺人鎮圧でサンヨン自動車事態を終わらせることをもう一度明言したことであり、憂慮を超えて怒りを呼んでいる。何がどうなったのか! 使用側は昨日、緊急対策会議が進行されている瞬間にも工場侵奪を止めず、むしろ侵奪の攻勢を強化した。空からは警察ヘリコプターを動員して、無差別に催涙液を投下し、地上と工場の屋根を中心にして警察、用役チンピラ、救社隊が残忍に侵入を試みた。
7月20日から始まった工場侵奪過程の中で最も積極的で組織的に侵奪が強行された日だった」と指摘し、「最近の言論法をはじめとする政府のごり押しが、この平沢(ピョンテク)工場で孤立している労働者らにも適用されるならば、この上なく大きな災難を呼び起こすだろう。塗装工場に対し消火栓まで遮断し、火災に無防備な状態を強いるならば、以後発生するかもしれない大惨事の責任は政府と使用
側にあることをもう一度明らかにする」と弾劾した。そして、この日も警察ヘリは工場上空から催涙液を無差別投下し、執拗な鎮圧作戦は続けられた。
 25日午後3時、平沢駅前に全国から1万人の労働者・市民が集まった。「サンヨン自動車問題政府解決要求! 労働者・汎国民大会」が開催された。大会後、参加者らはサンヨン自動車工場に向かってデモ行進したが、この過程で30人が警察に連行された。さらに民主労総組合員3000人は市内で26日午前2時ころまで散発的なデモを継続し、明け方まで闘いが続いた。
 労働者・汎国民大会で民主労総イムソンギュ委員長は大会あいさつに立ち、「サンヨン自動車問題はすでに労使問題を超えた」としながら「戦争が広がる国の他にこのように人権弾圧をする国がどこにあるのか。これほどの状況で大統領が介入しない国がどこにあるのか」とイミョンバク政権を糾弾した。特に使用側がこの日午前の労使交渉を反古(ほご)にしたことに対し、「イミョンバクが後から平和的解決を邪魔している」と声を高めた。
 大会には、龍山(ヨンサン)惨事の遺族らも参加していた。夫の故イソンス烈士を失ったクォンミョンスクさんは「第2のヨンサン惨事が目の前に見えるようだ」と危機感を語り、「イミョンバクはこれ以上尊い生命を奪うな」と主張した。さらに「サンヨン自動車の家族の皆さんも勇気を失わずに頑張れ」と励まして「力になることができる限り最後までともに闘う」と連帯の意志を明らかにした。
 金属労組のチョンガプトク委員長は、使用側と公権力が工場内への水と食物、医薬品などの搬入を遮断していることに言及して「国家権力が800あまりの組合員らを残忍に殺そうとしている」「サンヨン自動車が整理解雇を発表してから7人がこの世を去った。生き残るためには全国民の力を集めてすさまじく抵抗するほかはない」と闘争を訴えた。
 大会後、参加者は平沢工場に向かってデモに出たが、市内に6000人、工場周辺に3000人が配備された戦闘警察が妨害する中、1時間以上かかって平沢工場から500メートル離れた地点で行く手を阻む警察と衝突した。デモ隊は篭城中のサンヨン車労組に1トントラックに積んできた700リットルのミネラルウォーターを届けるとして退かなかった。先頭では先鋒隊の金属労組組合員らが歩道のブロックを壊して投石戦を行った。警察はヘリコプターと放水車まで動員、デモを解散させようと攻撃をエスカレートさせた。ヘリコプターからは青色の液体入りのビニール袋がデモ隊に投下され、放水車は水を撃ちまくった。警察はこの過程で「集会および示威に関する法律」「道路交通法違反」などの容疑でデモ隊15人を連行した。
 午後7時すぎにも労働者らは竹棒を持って抵抗したが、催涙液を撃つ放水車とともに戦闘警察らが襲い掛かり、裁判所交差点まで後退。さらに市内各所で労働者らの闘いは夜を徹して続いた。
        ☆
 7月25日、東京・杉並で開かれた「解雇撤回!民営化絶対反対!7・25東京青年労働者集会」では、整理解雇撤回・総雇用を要求して不屈に闘う金属労組サンヨン自動車支部に連帯し、自らの職場で共通の敵である資本、体制内労組指導部と断固闘うことが全参加者で確認された。
 資本の勝手で解雇されてたまるか! 団結して闘って、戦い、一緒に生きようと工場を占拠して闘い続けるサンヨン労働者の闘いは全世界の労働者の魂をわしづかみにしている。(J)




写真 左上、右上、左下は、戦場に変わった双龍自動車=警察が本格的な鎮圧作戦を強行した24日午後、新プレス工場側から火炎が広がっている。平沢工場は戦場そのものだ。
写真右下は「パパを生かして」=7月24日、双龍自動車労組の家族会がソウルのヨイドにある与党ハンナラ党本部を訪問し、双龍車問題解決を要求した。警察がプラカードを奪い、家族らを排除しようとしたが、「子どもたちのパパを生かして」と泣き叫んで抵抗。家族らは対話を要求し、会議室で座り込んだ。
(動労千葉を支援する会のホームページに動画と記事が出ています)

関連記事:この記事と同じカテゴリーの記事

Previous Next Move Close