2009年5月31日14:44

「監獄工場」と化した森精機! 解雇撤回をとことん貫くぞ!

 5月26日、関西合同労組技能育成センター分会は、森精機・プレミアライン解雇撤回闘争に決起した。4月18日に派遣元のプレミアライン(旧技能育成センター)からも解雇され、われわれの闘いは新たな段階に入った。分会は、このかんの徹底的な議論と実践をとおして、断固5・26闘争に決起した。そして、圧倒的にこの闘争を打ちぬいた。
(写真は近鉄奈良駅前街宣)

 この日、われわれはまず、派遣元のプレミアライン(親会社はラディアホールディングス=旧グッドウィル)大阪営業所から攻めた。技能分会を先頭に大阪東部支部・泉州支部、新たに結成された南大阪支部・関西トランジット分会など関合労の仲間たち、そして全社労・八尾北労組・大阪北部ユニオン・教育労働者ら絶対反対で闘う仲間たち総勢25名だ。
 朝8時、プレミアの入っているビル前でビラまきと宣伝活動開始。通勤する労働者の反応はすごくいいぞ。9時、申し入れだ。だが、5階の事務所は人がいる気配がない。電話しても誰も出ない。プレミアは6月末で廃業になるが、早々と片付けに入っているのだ。技能育成センターを昨年末でつぶしプレミアに名前を変え、今度はプレミアもつぶして自分たちだけは生き残ろうというのだ。これが許せるか! 
 10時半、営業所長が現れた。ビル前で申し入れだ。「解雇を撤回しろ」「だまし取った賃金を返せ」「だまし討ちで研修センターを閉鎖して、勝手にロッカーを漁り私物を郵送してくるとは何だ。これは犯罪行為だぞ」プレミアのあまりにもデタラメなやり方に分会の怒りが爆発する。所長はぐうの音も出ない。公安デカの不当介入を毅然とはね返し、われわれはプレミア行動を断固貫徹した。
 午後からは近鉄奈良駅前で街宣だ。技能分会がマイクを握る。「敵は資本だ。資本と闘わず、労働者を救済の対象にする体制内は許せない」「われわれは半年前までふつうの労働者だった。それが資本家と国家権力をここまで震え上がらせている。この闘いは誰にでもできる。一緒に革命やろう」「解雇撤回の旗を掲げ続けるぞ」。分会のアジテーションはまさに圧巻だ。奈良の自治体労働者も駆けつけ、50筆の団結署名、7000円のカンパが集まった。
 3時半、いよいよ森攻めだ。これまでの朝ビラを退勤時にしたことには大きな意味がある。「解雇撤回の旗を掲げ続けるぞ」という技能分会の新たな戦闘宣言だ。われわれの闘いに震え上がる森資本は、ガチガチに構えているではないか。われわれが行くとすでに奈良工場の門は閉められている。4月16日の森精機闘争の時と同じだ。そして、なんと! ヘルメットをかぶった50名を超す管理社員が管理棟前で阻止線を張っている。異様な光景だ。しかも、その内の4人が門前のわれわれに向けビデオ撮影をしているのだ。「組合が申し入れに来た。門を開けろ」「責任者を出せ」われわれの呼びかけに対し、森側はまったく無視を決め込んでいる。50人の管理社員は全員管理棟内に入り、4人はガラスドア越しにビデオ撮影を続けている。しかも、管理棟前には「構内での集会・デモ・ビラ配布・署名活動禁止」のパネルまで立てられている。これは一体何だ!「監獄大学」法政と同じ、「監獄工場」森精機そのものではないか! 上等だ! 「森精機は解雇を撤回しろ」「常務は出てこい」「申入書を受け取れ」。われわれの怒りが爆発する。
 そして5時半、労働者の退社時間だ。なんと、森は今回、数十人まとめて「軍隊方式」で労働者を退社させてきたのだ。「ビラを受け取るな。話もするな」と、われわれとの徹底した分断攻撃に出てきた。だが、こんなことで労働者を抑えつけられると思ったら大間違いだ。
 大恐慌下で、森精機は4月段階で200~250台の減産になっている。週5日の稼働が、この間週3日稼働、残りの2日は研修(賃下げ・ワークシェア攻撃だ)にあてられていた。それが今の時点で、実に週2日の稼働にまで落ち込んでいるのだ。派遣労働者だけじゃない、正社員の解雇も必至だ。森資本は、奈良工場の中から労働者の反乱が起きるのを死ぬほど恐れているのだ。
 技能分会は、解雇撤回をあくまで貫きとおすことを、このかんの議論をとおして徹底的にはっきりさせていった。生活のこと、家族のこと、なんでも出し合った。そうして、闘う路線と方向をとことん議論した。自分たちの闘いは、国鉄1047名解雇撤回闘争を柱とする4大産別の闘いと一つにつながっている。空前の大弾圧と闘う法大決戦も同じだ。森・プレミア解雇撤回闘争の勝利は革命の中にしかない。この階級的団結の中に生きよう! ということだ。実践的にも、この1~4月過程、森精機・プレミア闘争を断固やりぬきつつ、2・26住宅追い出し強制執行阻止闘争、3・6道州制粉砕闘争、3・20イラク反戦渋谷デモなど、絶対反対で闘う仲間たちと一つになって闘い、自分たちの闘いは6000万労働者階級とつながっていることをつかんでいった。大恐慌-戦争と革命の時代の中で、労働組合の団結こそが一切であることを徹底した議論と実践をとおしてはっきりさせていったのだ。5・26森・プレミア闘争は、分会のこうした「苦闘」をとおして圧倒的な地平でかちとられた。5・26で、分会は文字どおり「階級の指導部」として登場したのだ。
 われわれの森・プレミア解雇撤回闘争はまったく新しい段階に入った。森よ! プレミア=ラディアよ! そして国家権力よ! 関合労・技能育成センター分会は、組合の団結をがっちり固め、絶対反対で闘う仲間とひとつになって、解雇撤回をどこまでも貫くことを改めて宣言する。われわれは6・14-15連続闘争に断固決起する!
(5月31日)関合労大阪東部支部・長田 徹

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