裁判員制度はいらない! 5・20銀座デモに大反響
5月20日、「裁判員制度はいらない! 大運動」主催の銀座デモが650人の参加で行われた。裁判員制度実施予定を翌日に控え、集合時間の午後6時半には、動労千葉を始めとする労働者や暴処法弾圧と闘いぬく法大文化連盟と全学連の学生などがデモ出発地点の日比谷公園霞門に続々と結集した。高山俊吉弁護士が「労働者の生活が困窮を極め、法政大学では107人もが逮捕されている。こういう時代だから裁判員制度が出てきた。しかし、今やガタガタだ。私たちの声を権力にぶつけよう」と檄を発した。
デモ出発。すぐ先が、裁判員制度を推進する法務省、東京高裁・地裁が集中する一角だ。怒りが一気に高まる。「東京地裁は裁判員制度を実施するな!」「法務省は裁判員制度を廃止しろ!」「日弁連は権力と手を結ぶな!」のシュプレヒコールを叩きつける。
男子学生が「デモがあると知って来た」「法政大の闘いも知っている」と最初から最後まで参加。これまでを倍する人数のデモはさらに迫力を増した。今回もデモの最先頭には「裁判員いらなインコ」が立ち、沿道に向かって手を振る。それに応えて沿道からも手を振る人が何人も。デモ隊の前面に「裁判員制度はいらない!」の横断幕、太鼓・鈴を打ちならし、50数本の幟(のぼり)や労働組合旗が林立、80枚を超えるメッセージボードが参加者の手に掲げられたデモ隊の姿は解放的で力強い。
「裁判員を強制されるのはいや」「3~5日で判決は早すぎる」と、デモの声を聞いて部屋から飛び出して来たという女性。沿道の人が次々とビラを求めてくる。「下さい」と自分から近づいて来る人や、とりわけ若い人の受け取りが多い。反対運動の積み重ねがここまで情勢を動かしている。窓からも声援の声。若い女性数人が顔をのぞかせ手を振り続ける。
「私たちの闘いは2009年5月21日の到来で終わらない! これまでの高みを落とさないで、裁判員制度の廃止の時まで、もし実施となったなら最後までつぶす闘いをする!」。デモ終了後の解散集会で、高山俊吉弁護士の宣言が夜空に響きわたる。都心デモを闘いぬいた参加者全員が「そうだ!」と大きな歓声と拍手で応える。労働者人民の85%が裁判員制度に反対している声を土台に闘争を続行する、裁判員制度を絶対に廃止するまで闘いぬく、これが参加者全員の決意であり新たな行動方針だ。(HT)