5・21“みんなで裁判員制度を廃止しよう!”福岡天神で大街宣
雷がなる嵐のような大雨の中で天神街宣は始まった。人は集まるのだろうか、新聞記者達が今日は予定通りやるのですか、と電話をかけてきた。「もちろんやります」その通り、弁護士たちを先頭にこの2年間近くともに闘いぬいてきた「市民のための刑事弁護を共に追求する会」の仲間達が次々と集まってきて、総勢20名をこえる結集。今日からの裁判員制度実施に怒り、やる気満々だ。
さあやるぞと横断幕を張り、ノボリを立て、それぞれが活動をはじめようとしたとたん何と雨がやんだ。これで十二分に展開できる、とみな大張り切り。18時~19時の1時間の街宣だったが、共同代表の渡辺富美子弁護士はマイクをにぎっりぱなしで市民に訴えた。ビラまきの人たちも大きな声で「裁判員制度を廃止しよう」と呼び掛け、恒例の風船も手慣れた弁護士がせっせと膨らませては手渡していた。帰り道を急ぐ人たちもみな大注目。私は街宣ではいつも署名集めをしているが、今日はいつもより署名版にむかってまっすぐ向かってくる人が多かった。驚いたのはその顔つきがみな真剣だったことだ。「絶対反対!」「強制的にやらせるなんておかしい」「3日間で死刑までの結論が出せるわけがない」と口々に言い、次の廃止行動には参加したいなど、市民の中にこれまでにない決意のようなものが生まれている!
8割の反対を押し切って実施に踏みこんだが、勝利は私たちの中にあると確信した街宣行動だった。 この前日の20日、福岡地裁所長に対し抗議声明をたたきつけた。所長は逃げ、総務課課長が受け取ったが、その抗議声明をもって記者会見を行った。記者会見には、「裁判員制度はいらない大運動」の全国呼びかけ人の大分哲照さん(真宗本願寺派福岡時対協会長)も同席し、「人を裁きたくない、という信教の自由を侵すことになる」と訴えた。事務局長の李弁護士は、「人を裁きたくないという辞退申立をした者に対して、法務省は国家権力の存在を否定するのか否かまで踏み込んで思想信条の調査をすることになる」と公言していることを強く弾劾し、廃止に向けて一層闘い続ける決意を述べた。また裁判員の相談にのる「ストップライン」(仮称)も立ち上げると表明。記者会見の様子は二日間テレビで報道され、翌日の全紙に掲載された。(福岡・W)