西郡住宅裁判、意見陳述を実力でかちとる
3月13日、西郡住宅差し押さえ弾劾裁判闘争が、被告3人と森本政二さんを先頭に2・26住宅追い出し強制執行実力阻止闘争の地平を引き継ぐ追撃戦として闘われ、法廷を圧倒する意見陳述を実力でかちとり勝利した。国家暴力の発動と地区協議会(=解放同盟本部派)のムラ支配による闘争圧殺・団結破壊を打ち破った2・26闘争をもって、裁判闘争も完全に転換した。
この日の裁判では、「意見陳述は予定してない。常識に従え」と被告の声を封殺し書面審理に限定する態度に終始してきた裁判長に対して、冒頭から怒りが爆発した。開廷を告げる裁判長の着席を待たずに辻西幸子書記長が口火を切った。「2月26日で状況は変わった。被告の意見を言わせて下さい」と要求。他の被告と傍聴団から一斉に「そうだ! やらせろ!」という声が上がった。顔を引きつらせて「訴訟指揮に従わなければ裁判はできない」と抑えにかかる裁判長に、「強制執行を決定したのは裁判所じゃないか!」という怒りがたたきつけられ、被告の岡邨洋さんが用意した意見陳述書を読み上げ始めた。
岡邨さんは、2・26強制執行を徹底弾劾し「同じ八尾市によって被告席に立たされ、森本さんと生き死にをともにして闘っている私たち3人が、意見を述べるのは当然の権利だ」と陳述圧殺攻撃を粉砕した。そして「大阪地裁妹尾幸夫執行官が強制執行の張本人じゃないか! 第三者面するな!」と弾劾。いたたまれなくなった裁判長は「(陳述を認めるかどうか)協議する」と逃げをうったが、われわれは裁かれに来たのではない。裁きに来たのだ。岡邨さんの怒りの陳述は続いた。「八尾市(市長と住宅管理課)は、森本さんの他に4件の強制執行を行っている。それ自体許せないが、この4件はすでに亡くなったりして誰も住んでいない家だ。だが森本さんは現にそこで花屋を営み、生き、暮らしているんだ」と突きつけ、「後片付けのゴミと同じように人間の命を扱っている」「人が生きようが死のうが関係ない」と八尾市を弾劾し、「裁判所はどうなのか」と迫った。裁判長は「協議の結果、陳述は認めない」と言い放ち、早口で次回の予定を詰めて足早に法廷から逃げ去った。怒りの陳述はなおも続き、森本さんも傍聴席の最前列から「家と店を取られた者の気持ちが分かるか!」と裁判所を弾劾し続けた。
前回(12月12日)、八尾市住宅管理課は、法廷に入りきれない傍聴団に圧倒されて傍聴席にも入れず逃げ帰ったが、この日は姿を見せることもできなかった。しかも2月末が期限になっていた裁判の準備書面を、3月10日になってやっと提出するという体たらくだ。国家暴力=機動隊にすがって自ら強行した住宅追い出しの不正義性に、恐れおののいていることは明らかだ。
2・26は「法の支配」や「裁判所」が、資本家を守り資本家を救済するために労働者を殺す道具になりはてたことを示した。橋下府政下の八尾市政が道州制―民営化を積極的先行的に推進し資本家救済に走り、そのお先棒を担ぐ地区協の犯罪的役割を暴き出した。差別をもちこんで階級を分断する資本の攻撃は打破された。八尾北労組が自ら賃金奴隷の鎖を引きちぎってストライキで決起したのだ。全国連西郡支部とともに労働者のただひとつの団結にかけきる実力闘争が2・26闘争で始まった。これに続く3・5市議会闘争、3・6府庁前行動、3・13差し押さえ弾劾裁判闘争の勝利から、6000万労働者・全世界の労働者との団結へ。3・20東京・渋谷大デモに立ち上がろう。(八尾北医療センター労組員・A)