2009年3月26日07:09

成田航空機事故弾劾! 3・29三里塚大結集を!

フェデックス(Fedex)貨物機事故の責任は、日帝・国土交通省とNAA(空港会社)にある
国交省、NAAへの怒りを爆発させ、3・29三里塚現地に総結集を!

 3月23日朝6時50分頃、米フェデックス貨物機が成田空港A滑走路への着陸に失敗、炎上し、機長と副操縦士の2人が死亡した。事故に遭遇した今回の機長と副操縦士の2人は、経験を積んだベテランパイロットだという。

 今回起こった事故について、徹底的にはっきりさせなければならないのは、安全性無視と利益優先の運用を続けている国交省、空港会社にこそ一切の責任があるということだ。
 この日は平均秒速14・9m、最大瞬間風速21・1mの強風が吹いていた。しかも、事故の前に着陸した航空機9機のうち7機からウインドシア(風向きや風速が突然乱れる現象)発生の情報が管制官によせられていた。そもそも成田空港は、ウインドシアの発生頻度の高い空港として有名だ。極めて予測しにくいウインドシアに遭遇すれば、事故の危険性が高まることは明らかだ。他の空港でもこの手の事故は起きている。そうであればなおさら、安全性を考え、この時点で直ちに空港を閉鎖すべきなのだ。しかしこの悪天候の中でも、空港の運用を続けたのだ。
 日帝・国交省とNAAはこれまで、国家の暴力を最大限行使し、空港建設に反対する多くの労働者・農民、学生を逮捕・投獄し、傷つけ、虐殺してきた。そして今日、地元出身の国会議員や千葉県経済団体を中心に、年間発着回数30万回をぶち上げ、今年の10月に暫定滑走路の2500m化を完成させようとしている。多くの欠陥=危険性をもつ成田空港の存続とさらなる拡張を推進しようとしている。暫定滑走路の欠陥=危険性は、2500m化によりさらに増幅し、労働者・農民をいっそう危険にさらすことになる。絶対に許してはならない。
 千葉県知事の堂本は、国交省に「人家も近くにあるので、航空会社への指導の徹底をお願いした」そうだ。暫定滑走路の延伸を推進している堂本自身が「安全性」を口にするなどふざけている! しかも堂本は、市東さんの農地取り上げを決定し、農民の生活そのものを破壊している張本人ではないか。
 また、2人の労働者を死に追いやったフェデックス資本は、1971年に設立された総合物流企業である。米国内の全域の翌日配送を保証する「オーバーナイト配送」や世界中に48時間以内に届けることを売り物にし、規制緩和にのっかり急成長してきた。総合物流の分野ではUPS社などと並ぶ最大手であり、宅配便ではUPS社に次ぐ米第2位だ。一貫して労働組合の結成を抑圧し、搾り取るだけ搾り取ってきたとんでもない企業なのである。
 今回の航空機は、MD11型というマクダネル・ダグラス(現在はボーイングに吸収合併)社製で、91年に初就航しているものだ。このMD11型は、他の航空機と比較して極めて安定性が悪いというのがパイロットの間で評判となっていた。1997年には同型のフェデックス社の貨物機が着陸に失敗し、横転炎上事故を起こしている。99年には香港国際空港で、中華航空の同型機が着陸に失敗し、3人が死亡している。
 フェデックス社は、今回事故当日の2日前に点検したときは異常はなかったと発表しているが、機材の就航時間に関しては明らかにしていない。しかし、過去の例からして危険きわまりない同型の機材を使用し続けていることに最大の問題があることは明らかではないか。事故につながる危険因子があるにもかかわらず、放置し、運行を続けていたのだ。このような中に労働者をたたきこみ、死に追いやるのが資本主義・帝国主義なのだ。
 いまこそ、帝国主義に対する怒りを爆発させ、闘う労働組合を甦らせこの腐りきった社会を根底からひっくり返そう。青年・労働者学生を先頭に「暫定滑走路粉砕! 市東さんの農地強奪粉砕! 空港廃港」を掲げ、09年の攻防の決定的な環として全国から3・29三里塚現地への総結集をかちとろう。
 

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