東北石けん労組が第2波スト! 阻止線破り構内デモ
仙台の東北石けん労働組合は、1月28日の「東北石けん闘争勝利!総決起集会」、翌29日の24時間第2波ストライキを圧倒的に闘いぬき、会社解散・全員解雇攻撃をはね返す団結と闘争体制を打ち固めた。
「今日は多くの人に集まっていただき、気合入ってます!」60人が集まった総決起集会は、副委員長の宣言で開会した。冒頭、洞口明委員長が「明日のストは、『1月末操業停止、2月末全員解雇、3月末会社解散』阻止へ断固闘うストだ。労働者の誇りと団結で闘いぬく」と檄を飛ばした。
続いて書記長が経過報告。「団結こそ労働者の最大の武器だ。ストは団結だ。ストは解放だ。ストでわれわれは元気になった。解雇撤回まで闘いぬく。新自由主義は労組・団結破壊だ。これに対して団結の拡大で闘おう。動労千葉のように闘おう。『一人の首切りも許さない』を34年間貫いて勝利した全金本山労組に学び、続こう」と力説した。続いて弁護士、労働者、学生、市民が次々にアピール。「全金本山労組は、門前闘争を基軸に怒りや団結を再生産させて闘い勝利した」「資本の論理で労働者を切り捨てるのは許せない。労働者は誇りをもって闘い、団結を広げる。これが唯一の闘いであり、生き様だ」。
クライマックスは労組員の決意表明だ。「ストで人生変わった。価値観変わった。こんなに自分たちに力があったのか。解放感で一杯だ」「資本に対して、労働者をなめたらどうなるか、労働者の怒りを見せてやろう。闘わずして未来なし!」。
前夜集会の大高揚を引き継いで闘われた第2波スト。東北各県から労働者・学生60人が年休をとって、工場門前に結集した。ところが閉ざされた門には「本日、臨時休業」「当敷地内、許可なき者、立入禁ず」と書かれたボードが掲げられ、門の中にはスパイ調査や警備専門の極悪会社の社員や、06年東北大学有朋寮強制執行に投入されたブルースカイ警備保障のガードマンが配備されていた! そこには社長の姿はない。許せない。本当に許せない。「社長は出て来い。解雇を撤回しろ。団交に応じろ」朝7時、第2波ストの火ぶたが切られ、門前闘争が始まった。
「今日一日、思いきり闘う」と洞口委員長の決意表明の後、闘う労働者・学生は阻止線をぶち破って工場構内に突入。労組員とともに先頭に立ったのは、暴力ガードマンと闘って勝利した全金本山労組の労働者だ。会社解散・全員解雇への怒りが炸裂。この迫力を前に、ガードマンも警察権力も全く手が出せない。労働者・学生は工場構内を完全に制圧。社長宅前での集会が始まった。
労組員がガンガンあじる。「元気モリモリ、気合十分だ。会社解散・全員解雇を絶対粉砕する。会社を徹底的に追い詰める」「労働者が従う限りにおいて社長とは親子関係だった。われわれが奴隷の道を捨てた途端、非和解になった」「ストで元気を蓄え、闘い、また元気になる」。駆けつけた仲間も続いてアピール。「会社が裁判で勝っても、労働者は実力で職場に戻るんだ」(全金本山労組・熊谷春男さん)、「自分の人生とは何か。『一人の首切りも許さない』闘いをまっとうすることだ。これを死ぬまで堅持する」(同・庄子和さん)、「今日、自分を解放するために年休とって参加した」(青年労働者)、「東北石けんの闘いは、階級と階級の戦争だ。労働者階級として自分も闘う」(地域の労働者)。
第1波に続いて、再び職場が解放区になった。「解雇撤回、闘争勝利」のコールが響き渡る構内デモ。工場前を通過する車からは「頑張って」の激励、ガッツポーズが多数寄せられた。工場周辺ビラまきも反応は上々だ。テレビの地域ニュースでは、ストがトップで取り上げられた。社長は労働者の怒りに震え上がり、最後まで姿を現すことができなかった。
ストに入ると労働者と資本家は非和解だと実感する。怒りがドンドン湧いてくる。労働者が社会の主人公であるという誇りを取り戻すことができる。労組員の団結、地域の労働者・学生の団結を打ち固めることができる。ストの現場は最高の労働学校だ。第2波ストの現場実力闘争で、解雇撤回の展望を開いた。東北石けん労組に続き、自らの職場でストを組織し、「生きさせろ!」ゼネストを闘い取ることを参加者全員が決意した。(みやぎ労組交流センター・M)