イスラエル国内で戦時戒厳体制実力突破のデモ
イスラエルが「一方的停戦」を宣言する数時間前の1月17日夜、テルアビブからジャッファに向けて3000人のユダヤ人とパレスチナ人が反戦デモに立ち上がった(写真)。この闘いは、騎馬部隊とヘリコプターを動員した警察と軍の戦時下厳戒態勢を突破する果敢な闘いだった。デモは、パレスチナ系イスラエル人のリーダーシップのもとに、さまざまなグループの統一戦線として組織され、赤旗やパレスチナ旗など多数の旗やプラカードを掲げ、ヘブライ語とアラブ語でスローガンを大声で叫びながら貫徹された。参加者の多数は、アラブ人とユダヤ人の労働者と学生だ。
彼らが掲げたスローガンは、「爆弾にではなく仕事に金を!」「占領と戦争にではなく教育と仕事に金を!」「アラブ人とユダヤ人は敵同士であることを拒否する!」「人種差別・民族差別のイスラエル体制に大衆闘争をたたきつけよう!」「資本の支配は安全保障をもたらさない!」というものだ。
イスラエルは「戦争の勝利者」を装いつつ「一方的停戦」を行ったが、事実はまったく逆だ。イスラエルは、パレスチナ人民の不屈の抵抗と、全世界数百万の巨大なイスラエル弾劾・ガザ連帯の反戦闘争、そしてイスラエル国内の大規模な反戦の動きに根本的な打撃を受けてしまったのだ。とくに、国内における大規模な反戦デモは政権に大きな打撃を与えた。しかもこれらの反戦闘争は、空爆直後のアラブ系イスラエル人のゼネスト決行や、多数の兵士の軍命拒否の闘いと一体のものとして闘われた。
イスラエルは今回のガザ侵略で1000トン以上もの爆薬を使用し、わずか3週間の間に1300人以上を虐殺し(その3分の1は子どもだ!)、6000人以上の人々を負傷させた。しかもイスラエルは今回の戦争で、白燐弾などのきわめて残虐な兵器を無差別に使用した。しかし、イスラエルとアメリカのこの残虐な侵略戦争は典型的な形で内乱に転化しつつある。世界革命情勢はまた一回り大きな展開をとげた。国際連帯の旗を高々と掲げ「生きさせろ!」ゼネストに驀進しよう。(う)