「ガザを生きさせろ!」のデモ、全世界を席巻
1月10日、イスラエルのガザ侵略とパレスチナ人民大虐殺に抗議するデモが世界各地で一斉に闘われた。アメリカ全土の100以上の都市で大規模なデモが行われたのを始め、ロンドンで10万人、パリ10万人、スペイン30万人、アルジェリアで10万人が決起した。さらにドイツ、ギリシャ、ヨルダンのアンマン、エジプトのカイロ、インドネシアのジャカルタ、ノルウェーのオスロほか、世界の数百に及ぶ都市で「虐殺をやめろ!」「パレスチナに自由を!」と叫ぶデモが街路を席巻した。 写真は「平和への唯一の道は米軍の中東からの撤退だ」の横断幕を掲げるサンフランシスコのデモ隊 →写真集①、写真集②へ
ロンドンでは厳しい寒さの中、集会場のハイドパークからイスラエル大使館へのデモが、イラク戦争が始まった2003年以来最大の結集でかちとられた。その大半が青年だ。10万のデモ隊のうち約2万人がイスラエル大使館前で警官隊と激突(写真)。大使館前に張られた警備のフェンスを粉砕し、大使館に向けて靴を投げつけ、突進した。パリでもナシオン広場一帯でデモ隊の若者が機動隊と激しく衝突し、約180人が逮捕された。ドイツではデュイスブルグで1万人、ベルリンで8500人が決起し、ドイツ在住のパレスチナ人とドイツの左翼の連帯が示された。
重要なのは、ガザへの攻撃を仕掛けている張本人であるイスラエルとアメリカの国内で、戦争協力を怒りを込めて拒否し、労働者階級の団結を求める闘いが大きく発展し始めたことである。イスラエルでは、軍の出動命令を拒否した兵士たちが軍法会議にかけられ、デモの逮捕者は数百人にのぼっているが、闘いの輪はさらに広がっている。
アメリカでは、ワシントンで2万人以上が「ガザを生きさせろ!」のプラカードを掲げて凍りつくような雨の中をデモした。サンフランシスコで1万人、ロサンゼルス1万人、全米で10万人以上が決起。フロリダでは州の歴史始まって以来と言われる大デモが州当局の厳戒態勢を実力で打ち破って闘われた。イスラエルを支持してきたAFL-CIOのもとでの分断をのりこえ、ランクアンドファイルの決起がついに全米を揺るがすところに来た。その先頭に、昨年5月の港湾封鎖を闘った米西海岸の労働者が立っている!(千)