「ストライキ共和国」ドイツで全国学生ゼネスト!
11月12日、「ストライキ共和国」ドイツでついに全国学生ゼネストが爆発した。学生ばかりではない。学校当局による処分の脅しを振り切って、小学生から中学・高校生までが一斉に決起した。そこに教育労働者や保護者も合流した。その数は40都市でじつに10万人。ベルリンでは数千人のデモ隊がフンボルト大学の脇を通りかかった時、その一部、数百人が大学に突入した。学生たちは一気に2階に駆け上がって大学を占拠し、意気揚々と2階バルコニーとキャンパスを結ぶ大集会を実現した(写真)。(写真集へ)
学生・生徒の要求は、教育にもっとお金を投入すること、1クラスの生徒数を減らすこと、正規の教員をもっと増やすこと、授業料を安くすること、さらには教育の無料化を実現すること、高校卒業(=大学入学)資格試験までの年数短縮(13→12年)をやめること、などだ。これに加えて「競争社会・蹴落とし合いの社会反対!」「銀行ではなく教育に金を!」とか「階級闘争を!」「資本主義を廃止しよう!」といったプラカードもたくさん見られた。新自由主義下で進行する公教育の解体と教育の民営化に対する積もりに積もった怒りが爆発しているのだ。「大学で『資本論』を読もう」というユニークなスローガンもあった。ベルリンでデモに参加した高校生たちは、「本当は大学・高校の全部がストをやるべきなのよ。先生と生徒が一緒になってね」「大銀行に大金を投入する一方で、国の未来を担っている俺たちには一文も出さないなんて許せねえよ」「社・共のベルリン州政府は利潤の追求ばかり考えていてだめだよ。教育はもうからないから、そこで節約してほかに投資しているんだ。だからストだけじゃ解決しないよ。大学や学校を占拠するくらいのことをしなきゃ」と語っている。 このドイツの学生ゼネストと時を同じくして、13日にはスペインで、14日にはイタリアで、それぞれ数十万の学生・高校生のゼネスト的闘いが巻き起こっている(動労千葉を支援する会のホームページを参照)。1968年の全世界学生大反乱のような事態が、世界金融大恐慌爆発・世界革命情勢成熟の中でついに激しく火を噴いた。この闘いは、労働者階級の「生きさせろ! ゼネスト」へ向けたねばり強い闘いと一体であり、世界革命を急速にたぐり寄せるものとなるだろう。(写真=ベルリン・フンボルト大学に突入した数百人の若者たちが2階に駆け上がる)(つ)