イギリスでRMT鉄道労働者が24時間ストに立つ
イギリスのRMT(鉄道・海運・運輸労組)に所属するスコットランド(イギリス北部)の鉄道信号機労働者が、10月7日正午から8日正午まで24時間ストライキを行なった。スコットランド全体に及ぶ信号機労働者全員、総勢450人だ。当局は急遽、管理職や職制を投入して対応したが、グラスゴーとエディンバラを結ぶ主要幹線をはじめ本来の運行本数2100本の40%しかカバーすることができなかった。1000本以上の運休を強制した巨大な闘いだ。主要な争点は、勤務体系の変更や異動、そして安全問題である。RMTはこの間、9月TUC(イギリス労働組合会議)大会で賃上げ・生活防衛・労働条件向上に向けたゼネストの呼びかけに加わった。提案そのものは否決されたとはいえ、少なくない支持を得ている。
写真は、スト突入と同時にピケを張るRMT労働者
ヨーロッパ全土をおおった金融大恐慌の「暗黒の1週間」(10月6~12日)を前後して、イギリスではさまざまな産別でストライキが続発した。10月5日には、技術関係の郵便労働者800人が労働時間の延長に抗議してイギリス各地で24時間ストを闘った。また、ウェールズ(イギリス西部)の首都カーディフのゴミ収集労働者が、市が勤務体系を1交代制から2交代制にしようとしていることに対して、その変更を阻止するためスト体制に入った。さらに驚くべきことに、10月6日には国防省管轄下の射撃訓練場で、その管理・整備・運行を担当する労働者(ユナイト組合所属)数百人が「インフレ率以下の賃上げ」を拒否してストに突入した。この闘いは、「ストがついに国防省にまで及んだのか」とイギリス中の耳目を集めた。世界金融大恐慌―革命情勢の全世界的成熟の中で、イギリスではストの波が国家権力とその暴力装置の内部にまで迫っている。(YTK)