ドイツ・ルフトハンザの労働者が無期限ストに突入
ドイツ最大の航空会社ルフトハンザの労働者が7月28日午前0時をもって無期限ストに突入した。これに先立つ7月22日、子会社のユーロウィングスとシティラインでパイロット組合コックピットが強力な36時間ストに決起したことは、すでにこの速報で報道されているが、今度はルフトハンザ本体でさまざまな職種の労働者が13年ぶりの無期限ストに突入した。しかも、ちょうど夏期休暇中の繁忙期だ。ストに入っているのは搭乗手続き、食堂、航空貨物、整備・技術、機内業務・客室乗務など地上と機上の労働者たちだ。写真はスト突入後、空港構内でデモをする労働者(フランクフルト)
ルフトハンザでは7月初旬に賃金交渉が決裂し、組合(Verdi=統一サービス産業労組)のスト権投票(90.3%の高率でスト権を確立)をへて今回のストとなった。組合側は1年の期限で9・8%の賃上げを要求しているが、経営側は21か月の期限で6・7%の賃上げプラス一時金の上乗せを提示したまま膠着状態に入っている。労働者は28日・29日の両日、フランクフルト空港(ドイツ最大)とハンブルク空港を拠点に約5000人が意気高くストに突入し、30日にはさらにベルリンやミュンヘンをはじめ各地にストを拡大している。そして、29日・30日の両日でそれぞれ70~80便の欠航を出している。組合中央が早期に経営を交渉に引きずり出して妥結に持ち込みたいという意図から組合員5万人の全面的な一斉スト突入を避け、数千人規模の警告ストのような闘いでお茶を濁そうとしているにもかかわらず、組合員の闘争意欲はそのような制動をのりこえ、経営に実体的打撃を与える闘いに発展している。
おりしも、7月28日にはイギリスにおいて1万2000人の鉄道労働者が18時間の全国ストに決起した。またギリシャでは、アテネ港での8人の労働者の事故死に抗議して、7月26日から港湾労働者が3日間のストに決起した。今やヨーロッパでは、陸・海・空のどこにおいてもストのない日はない。(も)
写真はスト破りを阻止するためにピケを張る労働者(ハンブルク)