ロサンゼルスで教師の解雇に反対し高校生がデモ
米ロサンゼルス市のジョーダン高校の英語教師であるカレン・サラザールさんは、ロサンゼルス統一学区教育委員会から契約を更新しないとして解雇を言い渡された。理由は「カリキュラムに対する偏見を持ち込んだ」「アフリカ中心主義を学生に教え込んだ」などというもの。しかし、彼女が使った教材は「マルコムX(暗殺されたアフリカンアメリカン解放運動指導者)自伝」などであって、それは教育委員会自身が公認している教材である。そのうちの3ページの抜粋を使用したにすぎない。教育行政官が学校に来て、彼女の授業を監視しているのだ。6月11日、ジョーダン高校の生徒約60人は、校門前でサラザール先生の解雇に反対してデモをした。(写真はデモをする高校生。中央の女性がサラザールさん)
サラザールさんの同僚の教育労働者16人のうち、1人の男性は、生徒たちのデモに際して「私たちは彼女の解雇に抗議して辞職するか、他の高校への転勤を計画している」と語った。アーリーン・イノウエさんの組合でもあるUTLA(ロサンゼルス統一教組)のジョシュア・ペヒトハルト副委員長は「彼女はすばらしい教師だと思う。子供たちと本当のつながりを持っている。でも彼女のような立場にいる教師たちはこうした闘いに勝利するために皆、困難をかかえている」と語った。デモの中でサラザールさんは、生徒たちに向かって「あなたがたは、長年にわたって強く抵抗し続けている中のかけがえのない一人一人なのだ」と語りかけている。(K)