韓国 イミョンバク弾劾の48時間行動始まる
6月20日夜、ソウル市庁前広場には1万人が結集し、イミョンバク政権との全面対決を掲げて48時間の緊急行動を開始した(写真)。
イミョンバクは19日に特別記者会見を行い、米国産牛肉輸入問題で「国民の要求を推し量れなかった」と形ばかりの「反省」を演出してみせた。だがその中身は韓国人民の求める米との再協議は拒否し、「米国政府を信じる」と繰り返すのみだ。その一方で、公共企業の民営化はあくまで推進すると宣言し、民主労総の7・2ゼネスト方針に対しても、「今は企業と政府と労働者が一歩ずつ譲歩して苦痛を分かち合うべき時だ」と敵意をむきだしにした。20日のロウソク集会では、これへの新たな怒りが沸き起こった。集会では中央大学の学生が「BSEのために集会参加を始めたが、今では医療の民営化も、水の私有化も、教育政策も、韓米FTAもみんな間違いだと分かった」と発言。デモの後も各種の小集会が夜を徹して続けられ、一部では警官隊と激突した。
イミョンバク政権は、ロウソクデモの100万人決起と民主労総のゼネストが結合することに恐怖し、両者の分断を図ることに必死になっている。「運動圏の介入によるロウソク集会の変質」を叫び、20日にはMBC本社前で、集会参加者を極右勢力が襲撃する事態も起きた。他方で政権公約に掲げてきた大運河事業の「撤回」を打ち出すなど、思い切った民心懐柔策に出ている。だがこんなこそくなやり方で、すでに始まった巨大な階級激突の進展を押しとどめることなどできない。
6月19日には、イミョンバクの「謝罪」記者会見のペテンに抗議するロウソク集会が3000人を集めて開かれた。この日の集会は「BSEと医療の民営化」をテーマに開催され、医療労働者が大結集した。「医療を市場に任せることは、猫に魚を任せるのと同じだ」と、民営化絶対反対の怒りの声がロウソクの灯と一体となって燃えあがった(写真)。