ドイツ全土で郵便労働者が強力な物ダメスト!
ドイツの郵便労働者は4月15~16日にドイツ全土で大規模な物ダメストに突入した。15日には9000人が次々とストに突入し、この日だけでじつに3100万の郵便物、200万の小包が物ダメとなった。 組合の要求は主に次の3点だ。①7%の賃上げ、②労働時間の延長反対、③2011年までの雇用保障(解雇をしないこと)。この要求をかちとるため、4月初旬から重点地域を変えながら断続的に物ダメストを行ってきたが、経営側(ドイツ郵便)がまったく応じないため、ここに来て闘いを一気にエスカレートさせた。
(写真はスト突入と同時に空港構内で集会をおこなう労働者)
今回の物ダメでとくにめざましい力を発揮したのが、フランクフルト国際空港の空港郵便局の労働者の闘いだ。そこでは、15日22時を期して一糸乱れずストに突入。労働者は空港構内の郵便局前で決起集会を開いた。ここだけで16日には外国向けの郵便物100万通と小包5000個が物ダメとなった。
17~18日にデュッセルドルフでおこなわれた第4次交渉は決裂。そのため、スト権投票をへて、早ければ4月21日から全面的で無期限のストライキに突入することになる。「経営側が全面戦争を望んでいるなら、やってやろうじゃないか」と郵便労働者たちの志気はきわめて高い。
統一サービス産業労組に組織されている労働者は230万人、同産業労組に組織されている郵便労働者は13万人、そのうち15~16日にストに入ったのはそれぞれ数千人だが、それでも数千万の郵便物と数百万の小包の物ダメを実現している。13万人が打って一丸となって総力をあげた全面的な物ダメ闘争に決起したらどうなるか。いまドイツのブルジョアジーは、想像される事態に震え上がっている。
ベルリンでは店員労働者300人が24時間ストに決起
昨年夏以来のドイツ機関士労組(GDL)の波状的スト、今年になってからの郵便をはじめとする公共部門の労働者の大規模で強力な警告ストに大きな影響を受ける形で、ベルリンではデパートやスーパーの店員労働者300人の24時間ストライキも4月15日に闘われた。また4月21日からは、このかん山猫ストにも決起したベルリン交通局(BVG)のバス・地下鉄・路面電車などの労働者がストを構えている。紙・ダンボール・プラスチック関係の製造労働者も全国各地でストに突入している。
4月の第4週から、ドイツでは労働者階級と資本家階級の白熱的対決の局面を迎えることになる。(と)
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