スイスの鉄道労働者がストで民営化を阻止!
スイス国鉄(SBB)90年の歴史上初めて、鉄道労働者が数週間にわたる貨物ストに立ち上がり、ついに民営化を阻止するという大きな成果をおさめた。これは、4月5日におこなわれたストライキ実行委員会代表とスイス大統領、そしてスイス国鉄総裁の3者会談のあとに発表された。これによってスイス国鉄は当面、民営化もアウトソーシングもされないことになった。
(写真は勝利にわくスイス・ベリンツォナのランク&ファイル労働者)
ストライキの拠点になったのはイタリア国境に近いスイス南部の町ベリンツォナだ。スト参加者の志気はきわめて高く確信に満ちていた。また、地域住民の広範な支持に支えられ、ストの現場には家族・年金生活者・ジャーナリストなど多くの人々が応援のためにかけつけて、現場はたえず熱気に満ちた様子だったという。ストに参加した労働者の決然とした闘いと固い団結、そしてそれを軸とする地域の労働者人民の広範な支持と連帯――それが決定的な闘いに勝利をもたらしたカギだ。
ストライキ実行委員会代表のフリッツォ氏は、「今回、重要な戦闘に勝利をおさめたことは事実だが、まだ民営化阻止という戦争に勝ったわけではない」と言ってまゆを引き締めた。(か)